『楽天ブックス』から『歴史人』9月号が届いた。
『近藤勇』と『土方歳三』が並んでいる。
初めて読んだ新撰組の小説は『司馬遼太郎』の『燃えよ剣』だった。
同時に初めての司馬作品でもあり、
それ以来歴史の世界にどっぷり浸かってしまった記念すべき作品です。
新選組は悲劇的である。
だからこそ後世の人々を魅了する。
流山で官軍に敗れた近藤は、敵に投降したけど、
土方はあくまでも抵抗する道を選んだ。
竹馬の友達でも、
二人はそれぞれ別の道を選び、別れることを決断したのです。
その場面では胸が熱くなった。
近藤はもう抵抗することに疲れたのでしょう。
時勢にあらがえないことを覚り、諦めたのです。
そういう近藤に、土方は投降するべきではないと説得を試みましたが、
けっきょく近藤の意志を尊重し、
さよならを告げることになる。
官軍の責めを受け、
板橋で近藤勇は斬首。
土方は転戦しつつ北海道の箱館に逃れ、
最後は果敢に戦死する。
すごく哀しい。
だからこそ、人々の魂を揺さぶり、記憶に残る。
なにも歴史は勝者だけのものでもない。
敗者も歴史ドラマに欠かせない主人公である。