今夜は2018年10月14日再放送の【新・ BS日本のうた】から魅力溢れる名曲を特集しました。司会◆小松宏司アナウンサーと進行の御手伝い◆三山ひろし君による…
■【古今東西名曲特選】から 
熊本県を舞台にした名曲…【あゝ田原坂】を三山ひろし君が歌います。


明治10年の西南戦争の最大の激戦地【田原坂の戦い】を詠った三橋美智也さんの名曲【あゝ田原坂】❗
あゝ田原坂
三山ひろし
雨はふるふる  人馬はすすむ
かわい稚児どんが ぬれてゆく
あゝ散るが花かよ  田原坂
この胸の  燃ゆる思いに
くらぶれば  煙は薄し桜島山
どこで散ろうと  男の生命
哭くな雲間の  時鳥
あゝつきぬ恨みの  田原坂

■歌のベースに成る深い漢詩の意味を知る時…初めて詩吟の持つ荘厳な詠の真髄に触れた想いがしますね…🌸
■いつか歌手◆三山ひろし君が漢詩への想いを語られていました。
■高校生の時…【NHKのど自慢】に出場❗


思いも掛けず鐘2つ❗ショックを受けた三山君はそれ以来…大好きな歌から完全に距離を置く毎日でした。その頃…自ら詩吟教室に通い始めた御祖母様は…送迎を三山君に依頼しました。送迎をする内に…待ち時間にそっと稽古場を覗く三山君は詩吟の持つ魅力に気づき始めて…何時しか賞まで取る所まで詩吟に魅せられて行きました。


【詩吟の指導者にならないか】?との御誘いにも、やはり演歌を志したい❗との決意は固く指導者は辞退しました。それほど迄に頑なに歌に執着する三山君…やはり詩吟を嗜む時…難しい漢詩を読み解き表現する事への深い魅力を感じてしまった…と察しました。その後、再びの…【NHKのど自慢】挑戦❗見事❗【今週のチャンピオン】に輝きました❗


"何かやってるの"審査員だった在りし日の西城秀樹さんが問いかけられた言葉が今も印象に残ります。深い漢詩の世界観を会得した歌は表現力にも格段の差が有り、鐘二つで落胆して歌から身を引いた自分が、如何にも小さく見えてしまったと…❗


後の三山君の言葉をして漢詩の持つ偉大で奥深い世界観を読み解く事に今更乍ら魅了されてしまうのです。歌を詠む人も書を嗜む者も漢詩無くして、その限りなく深い深層を持つ漢詩の魅力を知る術は無いのでは無いでしょうか…☆

■そして、三山ひろし君が原点とする詩吟入りの【武田節】にも素晴らしい詩吟が挿入されています。

■武田節
【三橋美智也の曲】

甲斐の山々  陽に映えて
われ出陣に   憂いなし
おのおの馬は  飼いたるや
妻子に恙   あらざるや  あらざるや

祖霊まします  この山河
敵に践ませて  なるものか
人は石垣  人は城
情は味方  仇は敵  仇は敵

【詩吟】
疾 如 風    (ときことかぜのごとく)

徐 如 林     ( しずかなることはやしのごとし)

侵 掠 如 火  (  しんりゃくすることひのごとし

不 動 如 山  (うごかざることやまのごとし)

つつじヶ崎の   月さやか
うたげをつくせ  明日よりは
おのおの京を   めざしつつ
雲と興れや  武田節  武田節

■島崎藤村の【初恋】や…
三好達治の【甃のうへ】土井晩翠の【星落秋風五丈原】など、有名な【新体詩】が 詩吟で吟じられます。

【現在の詩吟】
■未々難しい漢詩と詩吟の世界ですが、新たな日本ブームやインターネットの普及により、詩吟が若い世代に知られる機会が増えて来るように成りました。現在は手軽に楽しめる和の習い事として、幅広い世代に親しまれています。
■御覧戴きました皆様‥有り難う御座居ます。