はい。カミウがやりました -318ページ目

 狂 葬 曲

夜の雨 うごめく夢遊病者ガラス越し 電光掲示が
鮮やかに跳ね返る

まばゆい光
鳴り響くベルが切り裂き
テーブルの上の煙草が
燃え尽きた

僕の知らない人が速度をあげる

金属的な悲鳴が真っ赤な回転灯を導き寄せる

左と右に拡がるベクトル燐粉を撒きながら
水曜日に存在を消した

果実を苅る為の刃物は
いつしか
僕の胸に突き刺さり
孤島が一つ沈んでいく

意図と糸が紡がれて
直線上に示されて

僕の知らない僕が速度を あげる

僕の中を食い破り
知らない僕が
僕の為に速度をあげる

舵のない船

Omega Song 唄う波しぶきOmega Song 銀波が揺れる
レモンの様な月 一つ
空に浮かんでる

Omega Song 僕らは
Omega Song 知りえる?

重なり合う夜明け
映るものが失われる

北では奇跡が必要で
南は風見鶏が見張ってる

大地と海で繋がれた
四方の都

複雑に絡んだ夢を
手繰り寄せる

Omega Song 帆を掲げ
Omega Song 揺れる海に帰るとしよう

西の森で迷えば 天に近づく法を待てばいい

東の空が赤く染まれば
涙すればいい

詩を失くした獣が吠える 瞼 焼く風見鶏

羅針盤一つ 胸に示し
兆しの誘いを感じとれ

Omega Song
僕らはどれだけ知り得る?
Omega Song
僕らは何を知り得る?



痛っ

なんや知らんけど

めっさ首(ノ_・。)痛いわ~

寝返り、起き上がり、

とにかく動く度に

イテテテテテテッッッてなりよる

勘弁して

寝違えたんかなぁ

しかし頭の中で
Virgin・Bluesが廻りまくって離れない・・・

『じんじんじんじん、血がじんじん・・・・』
何て歌詞や・・・

てか、何で知っとんじゃ !!

自覚

『では、これは何に見えますか?』

眼医者が手にした棒の先にある物を私は見つめた

『林檎』です

『林檎?』

『はい』

『では、これは?』

『カチューシャです』

『なる程・・これは?』

『豚足です・・・か?』

『私に尋ねないで下さい自分が見えた物を正直に答えてくれなければ診察の意味がないですよ』

『はぁ・・・ですよね』
『では・・?』
『豚足を貪る乙女です』
『どんな乙女ですか?』
『・・・・・・・・・・・・私に似てます・・・・・いいえ私自身です』
『貴方は男性でしょ?』
私は頷く

『重症ですな』
医者はそういい机の引き出しから大きなナイフを取り出した

『私が?ですか?』

『そうです。最近は眼科だけではやっていけなくてですね、殺意科ってのも併用で行っていましてね』医者は刃の方を私に向けて突き出した

『これは予防薬のような物です。くれぐれも
「診察室内」では使用なさらないようお気をつけて下さい』
私は刃物を受け取ると
立ち上がり小さくお辞儀をした

『この病気で1番大切なのは自覚です。いいですか?自覚ですよ?。
もし不安になるような大事があれば、その刃物を取り出して眺めて下さい
。それでも改善しないようでしたら、又診察に来て下さいね。別な刃物を用意しておきますから』

『・・・・』

『お大事に・・・』
私は刃物を持ったまま診察室を後にした

12階の逃避

走りつかれて
立ち止まる

眩む現実 色がかすんだ

光の国が出来上がり

暗黒の国が消え去った

光の国が消え去り

暗黒の国が栄えていく

何て物が見えるんだ?

ゴムのように歪む
ビルディング

崩壊から身を避ける為
側のビルディングへと
飛び込んだ

軟らかいフロア
脚が沈み 
上手く進めない

エレベーターが溶けていく

非常口から階段を昇り
息せき切って屋上へと
飛び出した

油絵の具の海がプカプカと浮かんで
多くの画家達がその中に沈んでいった

迷う間もなく僕は油絵の具の海へ導かれプカプカ
やがて動けなくなって
画家と同じく沈んでいった

高いフェンスが崩れ
ビルディングが
ぐにゃりと倒れた

僕は多くの油絵の具と
一緒にほうり捨てられた
あぁ~このビルディング何階?・・・・

1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11・12・・・・
結局 逃げても意味がない