ドラクエ7、完全初見プレイ感想です。




神の石を取り返してきた主人公一行。谷へ戻ると族長は喜び、宴をもうけるのだった。が、依然として黒雲は晴れぬままなため、一抹の不安はあった。翌日、その不安は的中してしまう。神殿にある精霊の像に黒雲がかかり、風を止めてしまったのだ。風が止まってしまったことで、これまで風に頼りきっていた谷の者たちは動けなくなってしまった。


この事態をずっと危惧していた族長の母は、翼のないフィリアを花摘みに行かせることで、足腰を鍛えさせていた。こうなっても、一人で生きていけるように…と。そのフィリアに、ついにおば様は真実を打ち明ける。実はフィリアは拾い子ではなく、れっきとしたリファ族の者なのだと。驚くフィリア。翼がない状態で生まれた理由はわからない。それでもフィリアは間違いなくリファ族だとおば様は告げる。


フィリアを拾い子と嘘をついたのは、息子である族長がメンツや世間体を気にしたからだった。保身に走り、フィリアや谷の者たちに嘘をつき、フィリアを傷つけてきたことを詫びる族長。己の弱さと卑しさを反省する族長。事情を知った主人公一行は、複雑な気持ちになるのだった。アイラは言う。「こんなことはおかしい」と。


今、谷で動けるのはフィリアのみ。それは谷を救えるのはフィリアだけということ。おば様は、フィリアに谷を救うために主人公一行と共に神殿へ行くように言う。これまでフィリアがどんな目に遭ってきたのかを思えば、「救いたい」とはなれない。そこを斟酌せず、救って当然とするおば様に、反発心を抱く主人公。その時、フィリアは「みんなを助けたい」と告げた。フィリアのその清廉さに胸を打たれ、主人公は協力を約束するのだった。





はい、どーも。心が醜く、性格の悪いヒビキです(^^)v


ドラクエ7はプレイヤーの黒い部分さえも容赦なく突きつけてくる名作ですね。(ルーメンも)フィリアが清廉な子だからこそ、僕の黒い部分が照らされ、浮き彫りにされてしまうのですよ。前回の記事何てすごいでしょ。まともなこと書いているようで、実は怒りにまかせて書いてしまった感が満載で。


父である族長が嘘をついたのはダメなことです。が、そうしてしまった背景の一つには、村八分があるのだと思います。実際、フィリアはいじめを受けたり差別的扱いを受けており、肩身の狭い思いをしていたわけですから。これは谷全体にも問題があるので、族長ばかりを責めてはいけないですね。それでも全力で子供を守ってあげてほしかったですけど。


さて、それでは黒雲を払うために神殿へ向かいたいところではありますが、その前にいじめっ子のところに寄ります。二人のうち一人はセリフは変わらず。フィリアを前にしても、何も変わりません。が、もう一人はフィリアが好きなので、セリフが変わりました。フィリアの姿を見て、無事だったことを喜びます。


フィリア「今からキラさんたちと谷の風を戻すために神殿に行くの。だから、私たちが戻るまで辛くても頑張ってね」


フィリアといじめっ子の立場が逆転したわけですね。僕だったら、「その偉そうなご自慢の翼で早く飛んでみろよ。翼があるくせに、何でそんなところで蹲ってんだよ?ほれ、早く飛べよ」の一言でも言っちゃいますね。これまで言われてきたことをそのままそっくり言い返します。


なのに、だ。


フィリアはそういうことを言わず、また、さっきされたことにも何も言わず、助けるからと言うわけですよ。それまで頑張ってねとまで。怒る時は怒らないと、こういう子たちは気付かないし、反省しないよ?と思ったのですが、逆に優しくされた方が効く場合もあるかもって思いましたね。


「…わかった。それじゃあそっちも頑張って」


フィリアは、うんとだけ返します。言いたいことはあるのでしょうが、言わないところがすごいです。すると、いじめっ子が謝ってきます。

ずっと言いたかったのでしょうね。でも、ちゃんとフィリアの目を見て謝ってほしかったですし、今のタイミングで謝るのはズルく見えてしまうので、それは黒雲が晴れてフィリアが谷に戻ってきてからにしてほしかったですね。フィリアは、「話しは今度ゆっくり聞くね」とだけ返します。確かに、今は話しをしている場合ではないですものね。もう一度話しかけると、元いじめっ子はフィリアに頑張ってなと言います。

谷が助かったら、この子はもうフィリアに頭が上がらないと思いますね。そして、もういじめをすることはないんじゃないかな。今度はフィリアを助けてあげられる男になってほしいです。


谷を出て北へ向かっていくと集落があるので、寄ることにします。すると、ここもやっぱり風が止まってしまったことで、皆倒れていたり、蹲っていました。


風がなければ動けないということですものね。このままでは本当にフィリアが一人になってしまうので、急いで神殿へ向かいます。


迷路を抜けて神殿へ入り、リファ族の者でないと開くことの出来ない扉の前まで来ると、イベントが始まりました。


フィリア「この扉が…リファ族にしか開けられない扉ね。…つまり、扉を開けられることが、リファ族であることの証」


フィリアが本当にリファ族であれば、扉は開きます。フィリアは、祈ります。お願い、開いて…と。


願いが通じたか、扉は開きました。これはフィリアはリファ族であると証明されたも同じことです。

翼はなくても、間違いなくフィリアはリファ族の一人です。主人公一行では開くことが出来なかった扉を開いたわけですから。


さぁ、先を急ぎましょう!


「精霊の姿がかすみし時は、汚れなき一筋の風にてその像を解き放ちたまえ」


階段を降りて、またすぐ近くの階段をのぼると、石碑がありました。黒雲を払うには、神の石を使えばいいということかと理解していると、メルビンが詳しくヒントをくれました。台座にあった神の石を一度戻し、その風を利用すればいいと。そして、その風を像に導けばよいのだと。ということは、また戻らないといけないわけですね。で、戻ろうとしたら、あのリファ族でないと開かない扉は一度通ってしまうと戻れないことがわかり、まぁ大変!この神殿の方が迷路のような気がします。


台座のところに戻り、神の石を戻します。次にあの仕掛けだらけの部屋に着くと、この仕掛けの壁を動かして風の通り道を作ればいいとメルビンが教えてくれます。


うわぁ…もう、僕そういうの大の苦手なわけですよ。でも、やるしかないので、とってもとっても時間がかかりましたが、どうにかこうにか通り道を作りましたよ!時間がかかりすぎて疲れました…。でもこれ、仲間に話しかけることを全くしないとヒントが得られないので、その習慣や癖がないと詰む可能性がありませんか?ここ。僕は話しかけてばかりいるので、ヒント得まくりです。


通り道が出来ると、神の石による風が黒雲を払いのけました。すると、突然変な高笑いがし、黄色い物体が現れました。コイツと戦闘して勝たないと、また黒雲が像を覆い隠してしまうでしょうね。フィリアは、父の族長は神の石が必要だと言うだろうから神の石を取ってくると言い、主人公一行は像を見てきてくれと言って離脱します。これはつまり、あの黄色の物体と戦えと言ってるようなもので、主人公一行に戦わないという選択肢はやっぱりありません。


「この像から見事に黒雲を払いのけるとは、知恵も勇気も人間にしては上出来だ!」


とっても時間かかりましたけどね!!キーッ!


「だが、この地に風を戻したくば、このヘルクラウダー様を倒さねばならん!勇気のほどを見せてみろ!かかってこい!人間ども!」


風にヘルクラウダー?ドラクエ6にもそんなボスがいませんでしたっけ?ほら、あの城そのものなやつ。何でしたっけ?ヘルクラウドでしたっけ?あれとは関係ないのでしょうかね?まっ、とりあえず戦闘です。何かこれまでの奴と違って武人臭がしますが、やっつけてやりましょう!


二回行動なうえに、かまいたちに加えてしんくうは、さらにはラリホーを唱えてくるベビークラウドを呼んでくる。何コイツ、強いんですけど!滝汗しかも、次々にベビークラウドを呼ぶので、もう最悪です。


レベルが低く、まだまだゴッドハンドになり立てのアイラがすぐに死にかけます。回復役はガボにしているため、自ターン開始すぐに回復されますが、そのあとすぐダメージを食らって死にかけるの繰り返しになってしまうので、もうそのまま死なせておくことにしました。メルビンまでが回復役に回ってしまうと、主人公だけではキツイからです。そして回復役のガボがラリホーで眠らされ、そこにかまいたちやしんくうはとか、何このコンボ!?マリベルが抜けたあとにこのボスはキツイですって!!どんだけ主人公に試練を与えるんですか!


いやぁ、初見殺しですね。マリベル離脱に、神殿のこの仕掛けもそうですが。


ガボが二度死に、メルビンも一度死に、主人公が死にかけながらも順に生き返らせて、三人で倒しました。全員死にかけたので、全滅を覚悟しましたね。強すぎて焦りました。でも、戦闘はこれくらいヤバく、緊張感あった方が楽しいです。


本っ当に、とても強かったです。忘れられないボスになりました。


ヘルクラウダー「ぐ、ぐふっ…。バカな…。貴様らは一体…。私が油断していたのか…。いや、そんなはずはない…。人間とはなんだ…。信じ合い、力を束ね…」

最期のセリフも実にラスボスって感じがします。人間という生き物は魔物よりタチが悪く、非常に厄介な生き物です。醜さや弱さを持ち、本当にどうしようもない生き物です。が、中にはフィリアのように黒く染まらないキレイな心を持つ者がいるのですよ。主人公一行のようにお互いを信じて結束して、助け、協力し合える人たちもいるのですよ。魔物にはないものを持っていたことが、勝利に繋がったのかもしれません。


戦闘が終わると、フィリアが合流します。像はもう大丈夫かなと思って調べたら、祈りの指輪を見つけました!ラッキー!じゃ、谷へ戻りますか!


まずは、集落に寄ります。


話しかけると、風が戻ってきたことに大喜びしています。が、主人公一行が黒雲を払いのけてきたことは知らないため、お礼を言われることはありません。しかも、リファ族だけがわかればいいとまで言う始末です。壁を感じますね。こういう人がいるから、族長は嘘をついてしまったのだろうなぁって思いますね。

神殿を見に行った一人が戻ってきて、黒雲が晴れたことを報告します。すると、皆一斉に神殿へ戻っていきました。


何だかなぁ。


後でフィリアにお礼を言う…ってことはしないでしょうね、この感じでは。自分たちさえよければいいって感じもしますし、モヤッとしますね。


神殿へ戻って話しかけても、感謝している人が誰もいないという(^^;フィリアが後悔しないと良いですが…。


谷へ戻ります。



「えぇ?風が戻ったのは、精霊様の像の黒雲を払ったからですって?

まずはお礼を言うのが先じゃありません?


しかも、そんなことって言いましたよ。こちらは死にかけるほどの戦いだったというのに。リファ族の絶滅の危機を救ったのはいいですが、それを「そんなこと」と簡単に言い、フィリアにお礼を言わず、そんなことなら自分がやってあげたのにと言う始末です。神の石を取りに行こうともしなかったし、風が止まって気を失って倒れていた人にこう言われるとイラッとします。


崖にいる女性に話しかけると、いじめっ子二人がケンカしていることを教えてくれます。さっそく行ってみましょう。


「だから、この前のは失敗だったんだから、もう一度やるんだよ!」


二人のところに行くと、いじめっ子はまたフィリアに何か嫌がらせをしようとしているようです。持ちかけられたフィリアが好きないじめっ子はどうするのでしょうか?


「もう一度って、何をする気さ?」


「決まってんだろ!フィリアを屋根にのせて…」


話している途中で遮り、男の子はハッキリと告げました。僕はもうしないよと。

その勇気が、この子の強さ。


僕はもうしないと告げられ、いじめっ子は…


好きになっちゃったというより、元々好きだったのですよ。好きだから、いじめちゃうという。その男の子と違って、いじめっ子は本当に醜いです。


「男の友情より、羽なし女の方がいいのか~」


一緒になって女の子をいじめたり、自分と同じことをすること、同じであることを求めるのを「男の友情」何て言ってるうちは、本当にガキです。そんなものは友情とは言いません。友達でもありません。


おぉっ!カッコイイ!!男らしい!今度はいじめるのではなく、その勇気と強さでフィリアを守ってあげてね。


「ふん!いつまで言ってんだよ。ば~か。もうお前なんか相手にしないからな!」


ここで自分もやめると言えたら素敵なのにねぇ。カッコ悪いです。だって小物感がすごいもの。


男の子「…たぶん、これでいいんだ。もうあんな風にフィリアのこと心配するの、絶対イヤだもんな…」


それでいいんですよ。間違っていません。だから、胸を張ってほしいですね。ただ残念なのは、フィリアのセリフが何もなく、ずっと主人公にお礼を言い続けていることですね。せっかく良いイベントなのに、フィリアのセリフが用意されてないことは残念です。


いじめっ子を追いかけて、話しかけます。


「どいつもこいつもフィリアフィリアって…。あ~あ、何だかもうバカバカしくなってきちゃったな」


結局こういう子って、一人では何も出来ないんですよね。これを機にいじめ何てやめてほしいですけど、どうなることやら。


族長のお宅に入ると、イベントが始まります。


おば様は、無事に戻ったフィリアと主人公一行を迎えてくれます。


おば様「あんたたちのおかげで、谷に風が戻った。本当に心から感謝するよ」


ここで初めてお礼を言われます。谷の人たちって喜んでばかりで、谷を救ってくれたフィリアに何も言わないんですよね。そのことの方がよっぽど気になります。


おば様「ところでフィリア。今回のことでお前には色々辛い想いをさせたね」


おば様は、フィリアに謝ります。フィリアは、私は平気よと返します。


おば様「お前は間違いなくリファ族の人間だよ。それはハッキリ分かっただろう?」


扉を開くことが出来たわけですから、フィリアは間違いなくリファ族の人間です。主人公一行がその証人ですよ。


おば様「私もお前の父親と一緒さ。気付かれないように今までずっと隠してきたんだ。ごめんよ、フィリア…。どうか私たちのことを恨まないでおくれよ」


最後の一言が余計だと思います。残念ですよ。


フィリアは誰も恨んだりしないと言います。


リファ族であることが証明されたことよりも、族長の本当の子供であることが証明されたことの方が嬉しいと告げるフィリア。こういうことが言えるのは、族長にしろおば様にしろ、愛情を注いできたからでしょうね。二人がやってしまったことはいけなかったですし、間違いではありましたが、注いできた愛情に嘘はなかったことは、フィリアが一番わかっていると思います。でも、なかなかこんなことは言えないですよ。フィリアはすごい人です。


神の石を持ってきてしまったけど、あのまま置いておいた方がよかったかなとフィリアが言うと、おば様はそんなものはただの石コロだと返します。そこで主人公は、フィリアがガケから落ちた時の話しをします。神の石でフィリアが飛んだことを。それを聞いたおば様は、フィリアと外に出ます。


おば様「フィリアや。あんたが本当はリファ族だってことは、私から谷のみんなに言っておくよ。だから…もしもお前が自由に空を飛べたら、もう何も私たちと変わらないんだ。ダメで元々だよ。危なかったら私が助ける。勇気を出して飛んでごらん」


フィリアは、おば様と共に飛びました。飛べました!すごいです!

おば様「驚いたよ!フィリアや!なるほど、その石はただの石コロじゃないね!その石さえあれば、お前もこれからは引け目を感じる必要はないよ!」


神の石が使えるフィリア。これがあれば、もう自由に飛べます。いじめられることもないでしょう。なのに、フィリアはいらないと言います。


フィリア「だって、私もリファ族だよ。それだけでもう十分だし…。

何て素敵で立派な子なのでしょうか。フィリアを見ていると、自分が如何に矮小な人間かがよくわかります。


フィリアは谷を助けてくれた主人公一行にお礼がしたいと言い、神の石を主人公に渡します。この神の石には不思議な力がたくさんあることから、旅の途中で役立ててくれるだろうからと。

きっとどこかで使うことになるのでしょうね。神の復活に使うのか、ラスボス戦か。旅はまだまだ終わりません。


フィリア「それじゃキラさん。また谷に遊びに来てね!絶対約束だよ!」


もちろん!絶対遊びに来ますとも!マリベルも連れてこられたらいいな。


おば様「フィリアが生まれてから…あの子が羽を持たずに生まれた意味をずっと考えておったが…今のフィリアの言葉を聞いて初めてわかった気がするわい。あの子はきっと神様に選ばれたんじゃ。本当の意味で自然を愛し、自然と生きる。そういう新しい世代の人間としてね」


新しい世代か。となると、時代と共にリファ族にもフィリアのように翼を持たない子が生まれてくるのが当たり前になっていくかもしれませんね。今はまだ珍しい、おかしいという扱いですが、フィリアが大人になる頃には変わっているでしょう。


このまますぐ帰らず、ちょっといじめっ子のところに寄ります。


「えぇっ!フィリアは実はボクと同じリファ族だったって!?…ふん。そんなのはどっちだっていいよ。ボクはもうアイツのことは構わないからな」


どっちだっていいんかい!(笑)なら、最初からいじめるなよ。まっ、もう構わないと言っているので、ヨシとしましょう。


男の子「あ、キラさん。神殿から戻ったんだね。じゃあ、フィリアも戻ったの?」


ハイと答えます。


男の子「じゃあ、あとでフィリアに謝りに行かなくちゃな…。フィリアは谷のみんなのために勇気を出したんだ。ボクだってそれくらい…」


僕はもういじめないとちゃんと言えたのですから、謝ることも出来ますよ。今後、この子とフィリアがどうなっていくか気になりますね。また絶対谷に来よう。



では、現代に戻ります。現代の聖風の谷はどうなっているのでしょうか?楽しみです。