中学生の時に音楽教師からもらったチケットでバッハを聴いて雷に打たれたようになった少年。
大人になってからバッハが後半生を過ごしたライプチヒをお金を貯めては訪れ研究していた。
だが、日本では推薦状がもらえず学会には入れなかった。
34歳の時に就職したが職場になじめず退職しうつ病になってしまう。
生活に困窮しているのをみかねて主治医が生活保護をすすめてくれた。
福祉事務所の人が
「生活保護は当然の権利ですからね」
と言って当座のお金として500円玉二つを渡してくれた。
生活保護を支給されたのを知って周囲は冷ややかだった。
生きるのに必死だったある日ライプチヒでお世話になった教会の牧師さんから航空券が届いた。
「バッハで生きたい」
バッハ資料財団でバッハ音楽祭のチラシを日本の演奏会で売る仕事をもらった。
生活保護の申請をやめ、40歳で財団の正規職員となり今は60歳だそう。
福祉事務所の人にもらった500円玉は今でも使えないと言っていた。
ざっくりとこんなお話だった。
好きなことに生涯を捧げられる人はまわりの人も応援したくなるのかな。
好き、が仕事になるぐらいパワーがある特別な人なんだなあ。
この方が自分は生活保護を受けられて助かった経験から
「生活保護は権利」
と発信しているとのこと。
この新聞は値上がりしたし、内容も今ひとつだからやめたいな、と思っていたけれど今日はいい記事だった。
日本人は生活保護を受給することを恥と思っている人が多いからかバッシングがひどいらしい。
コロナもそうだが本当に困っているところに届く支援があればいいと思う。
納税者としてもっと権利を主張して行きたい。
大江 千里さんの
「日本人は安く見られていることに気づいて 」
という文章も他で読んだ。
自分の何気ない行動や発言を考えてみたい。
バッハじゃないけれど本日解禁。
アリーナツアーも決定。
行きたいが、悩ましい…
(お借りしました。)