病院の帰り道はバスでした。
バスで最寄りの駅まで10分行き、
電車で40分ほどで自宅へ着くはずでした。
でもなぜだか
ずっとバスに乗っていたいなと思いました。
降りるはずのバス停では降りず、
終点まで行くことにしました。
バスの中で考えていたのは
家族への報告1週間早かったな
なんで心拍止まったんだろう
本当は心拍あったんじゃないか?
そもそもあそこの病院内診短すぎたし
本当は心拍あるんだよ
職場に流産したって言わなきゃな
明日仕事できんのかな私
そんなことをぐるぐるぐるぐる
考えていました。
事実を認めたくない自分と
認めないとダメだという自分が
せめぎ合っていました。
気づけば1時間近く
バスに乗っていました。
マスクの中はびしょ濡れでした。
涙が止まらず
ずっとずっと滝のように流れていました。
続く