10月19日は、気持ち良く晴れて、上野公園の東京国立博物館へ「大琳派展…継承と変奏」を見に行った。
これまで公園の噴水の背景に国立博物館正面を右に見て都立美術館へと進むことが多く、博物館へは初めて入る。
一番見たいのは宗達と光琳の「風神雷神図屏風」だ。光琳のものはあったが、宗達のは見当たらない。
よくよくプログラムをみれば、41日の会期中を6つに分けて、展示物の入れ替えがある。宗達の「風神雷神図」は、今月28日から11月16日まで展示されるようだ。
俵屋宗達の下絵に光悦の筆致による新古今和歌集の優美さと、金銀を贅沢に使った豪華さとが一つになった巻物の断簡。
宗達の、金・銀泥の飛び立つ鶴を下絵に光悦の三十六歌仙の肥痩の文字の躍る様に恍惚として、隔てるガラスに何度も眼鏡をぶつけてしまう。
太さの異なる竹幹、蔦、桔梗、萩、躑躅など四季の植物の切り取られ方による下絵そのものの意匠の斬新さ。
十二面にも亘る「色紙貼付桜山吹図屏風」の絢爛豪華。
光悦の多才は、茶碗にも、蒔絵の硯箱・蒔絵棚にも表され、眼福とはこの事と思われる。
そして「尾形光琳の燕子花図屏風」
金箔の上の紺青と緑青のリズミカルな動きの大画面。
今回の大琳派展(尾形光琳生誕350年)の副題として「継承と変奏」とある。
これは、「宗達・光悦」・「尾形光琳・尾形乾山」・「酒井抱一・鈴木其一」と、いう100年単位の時代の流れのなかで先輩の芸風に影響され、挑戦し、自分独自の境地を切り開いてゆくということで、「琳派」と称されている。
宗達・光琳・抱一・其一の四人が、おなじ主題「風神雷神図」を描いているのだ。
2時間ほど見て廻り、すっかり疲れて椅子に座った後、出口で図録を買った。
博物館を出て、同じ敷地の中の東洋館の1階にレストランに入った。
大きなガラス窓の外は緑が茂り、青空が高く、人いきれの中での疲れをときほぐしてくれる。紅茶と餡蜜を頼んで、図録を見る。
「4人の風神雷神図」が、大きく載っていて細かい部分の違いがわかって、夢中になって比較し、解説を読んでいるうちに、あたりは真っ暗になっていた。



