本日、終電にて電車


金曜夜の中央線は
なかなかの人で溢れています


そんな車内床の上に

大の字で寝そべる
スーツ姿の

一人の男性
推定23才

たくさんの脚に
埋もれて


まぁ世に言う
最低な光景


そんな、この上なく悪~い空気が漂う中

救世主が現れました

推定57才
一人のスーツ姿の男性

『若者、しっかりしろ』


そう言って
力の抜けきった

『若者』の体を
両手で起こして


椅子に座らせた


『降りる駅はどこなんだ?』


『今は○○駅だぞ』
『新入社員歓迎会かなんかか』

『カバンから中身が出てるぞ


自分で拾え

それくらい

自分でやるんだ』


『若者、頑張れ』


『情けないぞ

しっかりするんだ』


彼の隣に座って

座らせても
ゆらゆら揺れる

アルコールに犯されきった体を


しっかり支えながら

何度も何度も

声を届けた


私はこの光景を
忘れない


いや、忘れられない
あの声


推定23才男性を

何とか目的駅で降ろすことに成功した


推定57才の
ヒーロー



私の瞳を見て(カバンの中身を拾ったからかな)


ヒーロー/『本当、情けないね』


私/『でも本当に良かったですよ、彼

いい人がいて』


ヒーロー/『いや~あまりにも哀れでね・・・』


私/『そうですね・・・

でも、誰かが助けなくちゃいけなかったから

ありがとうございました』


ヒーロー/『同じになっちゃうからね

助けなかったら

彼を飲ませた奴らと』

貴重な時間でした


『若者 頑張れ』


立ち上がれ

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ