頭痛・めまい、肩こり・倦怠感・手足の冷え・・・
あなたは、ご自身の「血圧」を知っていますか?
不快な症状の原因は、「低血圧」 かもしれません。
低血圧とは
低血圧(ていけつあつ)とは、血圧が正常範囲を下回っている状態である。治療の基準はなく、症状がある場合に治療の対象となる。
高血圧は日本高血圧学会にて基準が示されているが、低血圧には基準が存在しない。
おもに収縮期血圧(非専門用語で主に血圧の「上」と呼ばれる数値)で80mmHgを下回ると次のような症状が強く出やすい。世界保健機関(WHO)は世界共通の基準として、収縮期血圧100(mmHg)以下、拡張期血圧60(mmHg)以下を低血圧と定義している。
引用元:低血圧 - Wikipedia
低血圧には、本態性と二次性のものがあり、本態性は医学的な原因のないもの、二次性は胃腸・心疾患など原因が明かなものに分けられ、さらに、二次性は急性と慢性に分けて考えられています。
東洋医学では、低血圧の症状を「血虚」「脾虚」など、気が不足している、血が滞っている、水分が溜まっているなど、幾つかの状態が重なりあって、不快な症状が引き起こされていると捉えています。
低血圧に効くツボ
低血圧が改善できるように、血流促進と胃腸・循環器系に効くツボを「5つ」に
分けて説明して行きます。
A.頭頚部:➀天柱 ➁翳風
B.胸腹部:③膻中 ④肓兪
C.下腿部:⑤足三里 ⑥三陰交
D.前腕部:⑦内関 ⑧陽池
E.調 整:⑨百会 ⑩湧泉
A.頭頚部
➀天柱(てんちゅう)
位置:首の骨の両側にある太い筋肉(僧帽筋)の外側のくぼみ部分。
効果:頭痛、めまい、倦怠感、目の疲れ、頭部の疾患など。
➁翳風(えいふう)
位置:耳たぶの後ろの骨の前、小さなくぼみの中のツボ。
効果:めまい、肩や首のこり、耳の痛み、歯の痛み、難聴など。
B.胸腹部
③膻中(だんちゅう)
位置:両乳頭を結んだ線の中央部分にあるツボ。
効果:呼吸器・循環器系の疾患、動悸、息切れ、ストレスなど。
④肓兪(こうゆ)
位置:おへその両側、親指幅半分外側の部分。
効果:胃腸・呼吸器経の疾患、食欲不振、下痢、生理痛など。
C.下腿部
⑤足三里(あしさんり)
位置:膝関節の外側、膝の皿の下から4横指下の部分にあるツボ。
効果:無病長寿のツボ、冷え性、胃痛、頭痛、のぼせ、食欲不振など。
⑥三陰交(さんいんこう)
位置:下腿部の内くるぶしから4横指上の部分にあるツボ。
効果:女性の特効穴、むくみ、冷え性、生理痛、膝の痛み、不感症など。
D.前腕部
⑦内関(ないかん)
位置:手首の横紋の3横指肘側の、腱と腱の中央部分。
効果:気血の出入口、循環器系疾患、不眠、乗り物酔いなど。
⑧陽池(ようち)
位置:手関節の背面、中央部よりやや小指側の陥凹部。
効果:気血水の増進、手関節痛、頚腕障害、倦怠感、肩こりなど。
E.調 整
⑨百会(ひゃくえ)
位置:頭頂部の正中線上、両耳と鼻の延長線が交わるやや凹んだ所。
効果:全身の調整、疲労、倦怠感、頭痛、ストレス、めまいなど。
⑩湧泉(ゆうせん)
位置:足裏、第2指と第3指の間から下に、土踏まずとの際部分。
効果:体調の調整、疲れ、だるさ、冷え性、こむら返りなど。
ツボの押し方と注意点
写真を参考に、ツボの位置を確認して、その周辺を指で軽く押します。
最も感覚が敏感になっているところが、あなたにとってのツボになります。
ちょっと痛いけど・・・くらいの力加減でツボを刺激します。
ツボ押しは、力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸います。
ひと押し3~5秒を目安に、5~10回繰り返します。
皮膚の弱い方は、押しすぎに注意しましょう。
いつもと違う、症状が改善しない場合は、医療機関への早期受診が大切です。
低血圧対策
低血圧の対策は、やはり生活習慣の見直しです。食事と運動と休養で体質を改善し、特に食生活に気を付け、冷え性やストレスを溜めない環境作りを心がけることです。
低血圧は高血圧と同様に、血流改善が大切です。前回の指(手足)のマッサージと
今回紹介する「耳のマッサージ」を実践してみてください。
耳のマッサージ
耳を刺激することで、血流改善と自律神経の調整、間接的な耳全体のツボ刺激が
期待できます。
耳全体を ➀揉む ②曲げる ③引っ張る ④さする
➀耳の外側を親指と人差指で挟み、下から上へ揉みほぐす。
②四指を使い、耳全体を目鼻の方向に折り曲げほぐす。
③親指と人差指で耳を挟み、耳たぶは下、中央部は斜め後、上部は上に引っ張る。
④耳の付け根を人差指と中指で挟み、上下にさすり揉みほぐす。
低血圧は、国際的な診断基準がなく、数値はあくまで目安で確定的なものではありません。朝起きれない・立ち上がるとめまいがする・貧血気味など、症状は人によって違いがあります。
低血圧の方は、生活習慣「食事・運動・休養」、特に食生活の見直しが基本となります。バランスの良い食事を3食しっかりと摂り、栄養補給を心がけてください。
いつもと違う、症状が改善しない場合は、医療機関への早期受診が大切です。
ツボ押しで、あなたの「不快な症状」が改善しますように。
週刊haruto