東洋医学の数千年に及ぶ「ツボ療法」は、大人だけでなく子供たちの
日常の不快な症状の改善や、痛みの緩和にも役立ちます。
体(身体)には、たくさんのツボが点在しており、手軽にツボ押しが可能です。
ツボとは、体の不調やゆがみを、正常な状態に戻す「調整点」のことです。
今回のテーマは、「子供」のツボです。
夜中に突然泣き出す、おもらしやおねしょ、体力がなく疲れやすい・・・
子供の症状に効くツボを紹介して行きます。
子供・児童とは
子供(こども)とは次のような意味で使われている言葉である。
自分がもうけた子。親がもうけた子。親と一対になる子。親に対する子。幼い者。年齢のいかない者。(児童、小児)考え方によっては、胎児も出生前発育(英語版)をしている生命として子供に含める場合もある。
児童とは、年齢が「満18歳に満たない者」をいう。なお児童福祉法では、児童をさらに、乳児(満1歳に満たない者)、幼児(満1歳から、小学校就学の始期に達するまでの者)、少年(小学校就学の始期から、満18歳に達するまでの者)に区分する。
一般に「遊び」とは気晴らしであったり非生産的と捉えがちだが、これはあくまで大人の遊びに対するものであり、子供にとって遊びとは生活の中心にあり、特に幼児期には、生活の全てが遊びと言える。そして子供は遊びを通じて様々なことを学ぶ。
すべての子供は成長・発達に伴い社交性を身につける。幼児やとても小さな子供はひとり遊びでも満足する。このような子供が他者との関わり合いを持つ最初の相手は養育者であり、多くの場合それは母親である。
子供の症状を、3つに分けて説明して行きます。
夜泣き:空腹やおもらしなどが原因でイライラした一種の興奮状態。
おねしょ:就寝前の水分摂取やお尻や手足の冷えなどが原因。
虚弱体質:「精」が足りない状態、「脾腎の虚」と捉えています。
子供の症状に効くツボ
A. 夜泣き ⇨ ➀鳩尾 ②身柱 ③腎兪 ④中衝
B. おねしょ ⇨ ⑤水分 ⑥中極 ⑦膀胱兪 +③腎兪
C. 虚弱体質 ⇨ ⑧大椎 ⑨命門 ⑩足三里 +②身柱
A. 夜泣き(かんのむし = かんしゃくを起こして泣き叫ぶ)
➀鳩尾(きゅうび)
位置:胸骨の下部、みぞおちの部分。
効果:夜泣き、不眠、ストレス、息切れ、食欲不振など。
②身柱(しんちゅう)=散り気(ちりけ)
位置:背中の第3胸椎の下のくぼみ部分。
効果:子供の心身強壮のツボ、夜泣き、虚弱体質、ぜんそく、アレルギーなど。
③腎兪(じんゆ)
位置:腰部の第2腰椎の両側、真ん中から親指幅1本半外側の部分。
効果:泌尿器科の症状、循環器系の症状、むくみ、倦怠感、腰痛など。
④中衝(ちゅうしょう)
位置:中指の人差し指側、爪の付け根部分。
効果:手の知覚・運動障害、動悸、ストレス、熱中症、失神など。
B. おねしょ(おもらし)
⑤水分(すいぶん)
位置:上腹部のおへそから、親指幅1本分上の部分。
効果:泌尿器科の症状、夜尿症、むくみ、下痢、腹部の張りなど。
⑥中極(ちゅうきょく)
位置:下腹部のおへそから、親指幅4本分下の部分。
効果:泌尿器系の症状、むくみ、のぼせ、腹部の冷えや張りなど。
⑦膀胱兪(ぼうこうゆ)
位置:臀部仙骨部の上から2番目のくぼみの外側の部分。
効果:泌尿器科の症状、頻尿、残尿感、尿痛、冷え性、便秘など。
+③腎兪(じんゆ)
位置:腰部の第2腰椎の両側、真ん中から親指幅1本半外側の部分。
効果:泌尿器科の症状、循環器系の症状、むくみ、倦怠感、腰痛など。
C. 虚弱体質
⑧大椎(だいつい)
位置:首の後ろ、第7頸椎(最も出ている骨)の下のくぼみ部分。
効果:虚弱体質、胃腸障害、鼻かぜ、偏頭痛、皮膚症状など。
⑨命門(めいもん)
位置:腰部の第2腰椎の下のくぼみ部分。
効果:先天の元気が出入りするツボ、虚弱体質、冷え性、腰部など。
⑩足三里(あしさんり)
位置:膝関節の外側、膝の皿の下から4横指下の部分にあるツボ。
効果:無病長寿のツボ、冷え性、胃痛、頭痛、のぼせ、食欲不振など。
+②身柱(しんちゅう)
位置:背中の第3胸椎の下のくぼみ部分。
効果:子供の心身強壮のツボ、夜泣き、虚弱体質、ぜんそく、アレルギーなど。
ツボの押し方と注意点
写真を参考に、ツボの位置を確認して、その周辺を指で軽く押します。
最も感覚が敏感になっているところが、子供にとってのツボになります。
子供のツボ押しは、皮膚がほんのり赤くなる程度に「軽め・弱め」に刺激します。
指で押すのが難しい場合は、手のひらを使って「の」の字を描くように
なでたり、さすりましょう。
ツボ押しは、力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸います。
ひと押し3~5秒を目安に、5~10回繰り返します。
皮膚の弱い子供は、押しすぎに注意しましょう。
いつもと違う症状が改善しない場合は、医療機関への早期受診が大切です。
子供のケア
子供のケア・・・自ずと知れた「スキンシップ」です。
子供は、両親が大好きです・・・特に母親が大好きです。
幼児から小学校低学年までの間は、会話や添い寝、お風呂に一緒に入り
1日1回は、「ぎゅっ」と抱きしめてあげてください。
子供のころにスキンシップが多いほど、優しい人格が形成されます。
ご自身の幼少期を思い出してください。
1日3分でも・・・子供とのスキンシップを取りましょう。
東洋医学では、体を構成し循環している「気・血・水」という概念があり、
体の不調の原因は、「気・血・水」の乱れによって起こると捉えています。
気が不足している、血が滞っている、水分が溜まっているなど、幾つかの
状態が重なりあって、不快な症状が引き起こされています。
体(身体)には、たくさんのツボが点在しており、手軽に押し揉みができます。
ツボ押しを、スキンシップを、子供たちの健康管理にお役立てください。
週刊haruto
PS:猛暑が各地で続いています。熱中症には、くれぐれもお気を付けください。
以前アップした、熱中症の記事です・・・参考まで!