腰痛 = 生活習慣、姿勢の悪さ、過度の運動、筋肉の衰え、ストレス・・・etc
腰痛は、男性は第1位、女性は第2位の症状です。
腰痛とは?
腰痛(ようつう, Low back pain)とは、腰に痛み、炎症などを感じる
状態を指す一般的な語句。 その期間によって、急性(6週間まで)、
亜急性(6-12週間)、慢性(12週間以上)に分類される。
腰痛のうち、骨折・感染症・がん・変性疾患など、原因のはっきりして
いるものは15%ほどであり、残りの85%ほどは、原因のはっきりしない
非特異的腰痛である。画像検査で異常所見が認められても、それが腰痛
の原因であるとは限らない。
厚生労働省による国民生活基礎調査(2015年度)における有訴者率で
男の1位、女の2位を占める症状である(男の2位、女の1位は共に肩こり)。
引用元:腰痛 - Wikipedia
腰痛が起こる原因は、多くは原因が特定しきれない「非特異的腰痛」です。
背骨や神経などに原因となる病気が認められる「特異的腰痛」は15%程度です。
特異的腰痛には、背骨や神経などを圧迫する病気だけでなく、内臓の病気や骨の
腫瘍・感染・炎症などが原因になっていることもあるので注意が必要です。
ツボ押しの前に、必ず「あなたの腰痛の症状」を確認しましょう。
知っておきたい腰痛
1.腰痛症(原因不明の慢性腰痛):血行が悪くなり、筋肉がこわばって緊張状態
が続き、重苦しい腰の痛みが続くが、原因が特定できないケース。
2.急性腰痛症(ぎっくり腰など):突然腰に激痛が起こる。重いものを持ったり、
腰をねじるなどが誘因。強い痛みのため歩行困難。ぎっくり腰(びっくり腰)、
欧米ではその病態から「魔女の一撃」と呼ばれている。
3.椎間板ヘルニア:骨(腰椎)と骨(腰椎)の間にある軟骨(椎間板)の変性、
ヘルニアが神経を圧迫し痛みが出現。
若い人に多く、前かがみの姿勢や椅子に座った時に、痛みやしびれが強くなる。
4.脊柱管狭窄症:骨(腰椎)にある脊柱管の神経の通り道が狭くなり神経を圧迫。
中高年に多く、後屈で痛みやしびれが強く、間欠性跛行(少し歩いただけでも
症状が出現、長く歩くことが困難)が特徴的。
5.脊椎分離症・すべり症:骨(腰椎)の一部が離れたり、一部がずれたりして
神経を刺激。激しい運動や重労働などで、後ろに反ると痛みやしびれが出現。
6.心因性腰痛:仕事での不満、家庭内の不和、不安や憂鬱な気分が痛みを引き起
こす。検査でも異常が見当たらず、原因不明のまま、慢性的な腰痛を訴える。
7.その他の腰痛:内臓等の病気、骨折、感染症、炎症性疾患が原因で腰痛を発症。
痛みの特徴(特異的腰痛)
・動作時痛 : 動いたときに痛みが生じる。
・自発痛 : じっとしていても痛みが起こる。
・放散痛 : 動作をすると痛みが腰以外まで響く。
・関連痛 : 動作とは関係なく腰以外の場所も痛む。
・急性期は冷やし、慢性期は温める。
原則として、熱を持っているような急性の痛みは冷やし、慢性の痛みは血行を
良くするために温める。
注意点
・急性的な腰痛や痛みの特徴がある特異的腰痛をのぞき、筋肉がこわばって
緊張状態が続いている腰痛には、ツボ押しやマッサージなどは効果的です。
・ご自分の腰痛の症状を正しく把握し対処してください。
・病気や外傷がある場合は、ツボ押しや運動の前に医師へ相談しましょう。
・いつもと違う、症状が改善しない場合は、医療機関への早期受診が大切です。
腰痛に効くツボ!
①腎兪(じんゆ)
手を腰に当て背骨から2横指外側の部分にあるツボ。
効果:腰痛、下腹部の痛み、高血圧、疲労、足のむくみなど。
②志室(ししつ)
手を腰に当てた時、親指部分が触れる高さにあるツボ。
効果:腰痛、足腰のしびれや痛み、冷え性、疲労、不感症など。
③大腸兪(だいちょうゆ)
骨盤上端の線上の背骨両側部分にあるツボ。
効果:腰痛、便秘、下痢、生理痛、股関節の痛みなど。
④上髎(じょうりょう)
おしりの骨盤中央仙骨部の1番上に触れる、くぼみ部分にあるツボ。
効果:腰痛、生理痛、冷え性、頭痛、足のむくみなど。
⑤関元(かんげん)
おへそから親指の幅3本分さがった所にあるツボ。
効果:内臓の機能を調整、生理痛、不眠症、冷え性、姿勢の調整など。
⑥環跳(かんちょう)
大腿骨の先端後方の所にあるツボ。
効果:腰痛、股関節の痛み、足腰や臀部の痛みやしびれなど。
⑦委中(いちゅう)
膝関節の後ろ側に出来る横じわの中央部分にあるツボ。
効果:腰痛、足腰の痛み、疲労、首のこり、膝の痛みなど。
⑧承山(しょうざん)
ふくらはぎの筋肉の中央部分にあるツボ。
効果:腰痛、こむら返り、便秘、足の痛みやしびれなど。
⑨陽陵泉(ようりょうせん)
膝の外側、骨の隆起(腓骨頭)前方下のくぼみ部分にあるツボ。
効果:腰痛、膝の痛み、こむら返り、生理不順、足のむくみなど。
⑩解谿(かいけい)
足首前方、足関節中央の腱の間、くぼみ部分にあるツボ。
効果:腰痛、捻挫、関節炎、冷え性、ふくらはぎのこわばりなど。
⑪三陰交(さんいんこう)
下腿部の内くるぶしから4横指上の部分にあるツボ。
効果:足のむくみ、生理痛、膝の痛み、冷え性、不感症など。
⑫復溜(ふくりゅう)
下腿部の内くるぶしから3横指上の部分にあるツボ。
効果:手足のむくみ、冷え性、生理痛、耳の痛み、歯の痛みなど。
写真を参考に、ツボの位置を確認して、その周辺を指で軽く押します。
最も感覚が敏感になっているところが、あなたにとってのツボになります。
ちょっと痛いけど気持ちいい!くらいの力加減でツボを刺激します。
ツボ押しは、力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸います。
ひと押し3~5秒を目安に、5~10回繰り返します。
ツボとは、体の不調やゆがみを正常な状態に戻す「調整点」のことです。
左右対になっているツボは、左右同じように押しましょう。
1日3セットを基本に、動作はゆっくりと気持ちいい範囲で行ってください。
腰痛の改善には、ツボ押しとストレッチを合わせて行うと効果的です。
腰部の指圧とストレッチ
1.腰部の指圧
親指を腰に当て、ツボ(①腎兪または②志室)を押したまま、上体を左右に
倒す・回す。上体を左右に倒す・回すと、ツボがより刺激され効果が増します。
2.腸腰筋(腰椎と大腿骨、骨盤と大腿骨を結ぶ筋肉群)のストレッチ
片膝をついた姿勢(できるだけ伸ばす)で、骨盤を前方に押し出す。
腰痛の改善には、骨盤と股関節のスムーズな動きが大切です。
腰痛の予防運動(伸展と屈曲、側屈と回旋)
腰痛予防には、腰回りの柔軟性と腹筋と背筋のバランスを調整することが大切です。
1.伸展(後屈)運動:腕を伸ばし1~2秒保持、息を大きく吐く。
臀部(お尻)と下肢は力を抜くこと。
2.屈曲(前屈)運動:膝を曲げないように、上半身を曲げる。
動作は止まらず、すぐに開始姿勢に戻ること。
3.回旋運動:腰と背中が曲がらないように、上半身をまわす。
動作は勢いをつけずに、ゆっくりと行うこと。
4.側屈運動:腰と背中が曲がらないように、上半身を横にまげる。
動作は勢いをつけずに、ゆっくりと行うこと。
注意点
腰痛の予防には、腰回りの筋肉の緊張を取り、血行を良くしておくことが大切です。
ツボ押しやストレッチは、気持ちがいいと感じる強さで行ってください。
腰部の運動は、動作に勢いをつけたり、激しい痛みのある場合は「禁忌」です。
基本は5回を目安に1日3セット、動作はゆっくりと出来る範囲で行ってください。
腰痛の予防と改善策
>まず、あなたの生活習慣を見直して、腰痛の原因を改善してください!
・姿勢:正しい姿勢 ⇨ 同じ姿勢や猫背などに注意して、腰の負担を減らす。
・習慣:片側の負担 ⇨ 片方にかけるバッグなど、片側にかける負担に注意する。
・休息:長時間労働 ⇨ 定期的な休養休憩で、体や腰の緊張を取り除く。
・睡眠:寝具の改善 ⇨ 枕やマットを見直し、腰への負担を減らして安眠を図る。
・運動:運動の不足 ⇨ 適度な運動で、筋肉の緊張を取り除き血行の改善を図る。
⇨ 無理な動きや負担、過度の運動に注意する。
⇨ 腹筋と背筋を鍛える。
・食物:食事の工夫 ⇨ バランスの取れた食生活で、サラサラ血・体質改善を図る。
・原因:思わぬところに腰痛の原因があるかもしれません?
歩き方、筋肉の衰え、骨の老化、ストレス、内臓などの病気、
いつも同じ方向を向いて、テレビ・睡眠・日常生活動作をしている。
合わない服や靴、机や椅子、合わない物を無理して使わないように
心がけてください。
日常生活で腰は、体を伸ばす、曲げる、回す、ねじるなどあらゆる動作にかかわり、腰部(腰椎と椎間板)には常に大きな負担がかかっています。
さらに、労働、疲労、ストレス、運動不足、加齢、肥満などの要素が腰の負担をより大きくしています。
腰痛は、さまざまな原因で血行が悪くなり、筋肉がこわばって周囲の神経や血管を
圧迫することで起こります。また、しびれ、運動時・自発・放散・関連痛などの
こわい腰痛もあります。
いつもと違う、症状が改善しない場合は、医療機関への早期受診が大変重要です。
ツボ押しとストレッチで、あなたの「腰痛」が改善しますように!
週刊はると