東京砂漠というと、内山田洋とクールファイブの曲名を思い浮かべるかもしれません。でもそれとは違うのです。それよりずっと前の、第1回東京オリンピックがあった1964年に、オリンピック開催が危ぶまれるぐらい、東京に長期間雨が降らず、その時にできた言葉なのです。 驚き 汗うさぎ



最近、足掛け2年ほど読んで来た平岩弓枝「御宿かわせみ」シリーズ(←まさか、読むようになるとは思いませんでした!)から、隅田川や多くの川や運河の水運に関心を持つようになり、各河川の源頭や流路変更を調べるうちに全く知らなかった『東京大渇水』、すなわち『オリンピック渇水』=『東京砂漠』が出て来たのです。これは驚きでした。



1960年代までの上水道は小河内ダムなどの多摩川水系に依存していたそうです。戦後の東京は、人口急増・水道の普及・高度経済成長による工業用水の需要増大・電気洗濯機や水洗トイレの普及・都市のスプロール化・乱開発等の要因により、予想をはるかに上回るペースで水需要が急伸。1958年から東京は毎年のように渇水に見舞われるようになりました。


パグ スプロール=都市の急速な発展により、市街地が無秩序、無計画に広がっていくことを言う。スプロールが公共施設の不備などの弊害を伴いながら現れたありさまをスプロール現象と言う。
                 (つづく)