古代ローマの都市ではゴミを窓から道路に捨てるのが普通で、このため硬いものに当たって死ぬ人は多かったらしい。


現在のローマにも残る、テスタッチオ山とよばれる高さ50mほどの山は、当時の巨大なゴミ捨て場である。ワインや油を入れた壺の破片が大量に出土する。あちこちにあるゴミの山で、ローマはつねに悪臭に満ちていたようだ。汗うさぎ


   



64年にローマで大火が起き市内の3分の2を燃え尽くした。あまりの市内のゴミの山や悪臭に耐えかねたネロ皇帝が、軍隊を使って放火したとするうわさが広く流れた。


大火後、都市計画のもとに整然と復興したローマの街路は、清掃を管理する役人が置かれ、街路、市場、寺院、浴場その他の公共施設が清掃されるようになった。



ゴミや汚物を川に捨てることを禁じられ、違反者は損害を賠償させられ処罰された。それでもローマの悪臭はやまなかったといわれる。泣くうさぎ



   



(石 弘之「地球環境と人類史」より 
        人類を悩ましてきた悪臭とゴミの山 )