少年の心のままで

少年の心のままで

みんなが楽しくなることをすれば
笑顔が増える
世界が笑う
自分も笑う

そんなことをしていこうとおもいます。

Amebaでブログを始めよう!
秋も深まり、もう冬かと思うくらいに朝夕は冷え込むようになったこの頃。

おれはまだこの世界にしがみついて生きていた。
無論、仕事もやめてないし、新しいチャレンジも軌道に乗らず、平凡な日々を過ごしていた。

毎日、仕事で馬車馬のごとくはたらいていたそんなある日。

重たい荷物を持ち上げようとしたその刹那。

俺は屋内にいながらに稲妻に打たれた。
そう思った。
だが稲妻の正体は直ぐにわかった。

この電気的な衝撃、だが高電圧なショックは無い。もの凄い高い電流が流れたのか。しかし人の体はとても大きい抵抗を持っている。だとすれば今この瞬間おれは人類を超越して超電導態の体を手にいれたのか。いやまてよ、そんなことはこの世の物理が許さない。超電導になる物体は冷却しなければならない。最近寒くなってきたからといって俺の体がそこまで冷えてるとは考えられない。ではなんだろう。そもそもこの電流の発信源を特定しよう。脳に到達したこの電流はおそらくどこかの神経をたどって来たにちがいない。そこを逆探知すればいいのだ!簡単な事。パソコンにハッキングを仕掛けてきたクラッカーにクラッキングしてやるように。暗号通信のブルズアイを逆計算して方角を導き出すように。そしてたどり着いた場所は…



ぎっくり腰になった。

わずか0.03秒の事であった。

あー、何年か前は重いものを持っても
ぜんぜん平気だったのに。
年かな。
応答せよ全特派員!

太陽系の如き広い視野で
電波の如き速報性
『太陽系電波新聞』

昔こういう新聞があった。
ここの特派員達は常にスクープを狙っていた。
超能力を解明したり
幽霊とコンタクトをとったり
そして
UFOを探したり。

彼らのスクープへの熱は計り知れない。
メディアを通して民衆を動かし
国家機密の米軍基地までも潜入しようとしていた。

世界で最も勇敢な報道機関であった。

彼らの熱は潰えてはいない。
ある本の中でまだ燃えている。
その本を読めば、この夏はさらに暑くなる。

切なく儚くもろい1つの希望。
世界を覆す行動。
ピュアな清々しい心。
そして、暑い暑い真夏の青春。
まさに夏に読むべき本。

応答せよ全特派員!




『イリヤの空UFOの夏』全4巻
電撃文庫
秋山瑞人


暑い夏は繰り返す。
この先何年も何百年も
そして彼らが居たということも忘れない。
いや、実に2.3年振りにアキバに来たね。
こんなところだっけ?

休日の夕方、日比谷線に乗って秋葉原駅についた。
昔はもっとアニメアニメしていた気がしたんだが、そんな雰囲気もあまりない。

俺が初めて秋葉原に来たのは高校2年の頃。
実家のある長野県から電車で2時間かけて来たのは鮮明に覚えてる。
そして降り立ったあの地。
まさに聖地と思った。
ここの空間はアニメ好き、ゲーム好きのいわゆるオタクが肯定される聖地。
高校の頃の俺は、アニメが好きで、だがそれが後ろめたくもあった。思春期ってやつ。

その後ろめたさが一気に払拭された時、俺はレベルアップした。
あぁ、アニメオタクはこの世に存在していいんだ。

2年後、東京の専門へ入学
時間を見てちょくちょくアキバに来るようになった。
だが、来る度にあの感情は薄れていくようなきがする。
俺が求めていたユートピアは現実味を帯びてきた。ふとした瞬間に現実世界に引き戻される。

おぉ、桃源郷よどこへゆく?
俺の周りにずっと存在してくれ!
そして、おれを包み込んでいてくれ!

そんな思いも虚しく、理想郷は手の届かない空へ昇り、天に消えた。

初めて降り立ったあの日から8年...
俺はビジネスマンとしてもう1度アキバに降り立った。
だがあの頃の感情はもうない。
それものはず。
おれは専門卒業と同時に、アニメオタクからも卒業したのだ。

そんな『普通』の俺が待っていた今までのアキバのイメージ。
それは、駅で下りるのも恥ずかしいという偏見。そこで下りるの人たちはみんなオタクという勝手な妄想だった。

実際は違う。

秋葉原は普通の街だ。
喫茶店があり、ハンバーガーショップがあり、オフィスがあり、そしてメイド喫茶がある普通の街。

今やメイド喫茶は全国に展開しているから、あるのも普通に思えるくらい。

秋葉原が変わったのか、俺が変わったのか、日本が変わったのか。
そこのところはよくわからないが、俺の偏見は見事に打ち破られた。

世の中にはそういう風に思っている人が多分いる。
でもね、思ったほどじゃない。

今日はそう思った日であった。