毛利一族の興亡を中心に描いた短編集になります。
『影武者』は、かつて家中で謀反を起こした、井上、渡辺一族を
元就が滅ぼします。謀反の首領の一人が渡辺勝(すぐる)でした。
その子、通(とおる)は窮地を脱し、毛利の家臣に養育されました。
成長したその子は、命を救われた恩に報いようと、尼子氏の
戦いで窮地に陥った元就の影武者になります。
その子孫は代々毛利氏に仕え、江戸時代を生き延びました。
『奇謀の島』は、大内義隆を滅ぼした、陶晴賢を巧みに厳島神社に
おびき寄せ、撃退します。59歳の元就が中国地方の覇者になってい
こうとする姿勢が描かれています。