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cotta運営おうちパンマスター
食品衛生責任者
弓削由香(ゆげゆか) です
ブログにお越しいただきありがとうございます
後回しにしていた小麦粉についての記事。
パン作りには欠かせない材料。
その小麦粉の【成分】や【性質】について書いていきたいと思います。
小麦粉とは
小麦粉は小麦の種を細かく砕いたもの。
種は種皮(表皮・フスマ)、胚芽、胚乳でできていて、この胚乳部分を細かくしたのが白い小麦粉です。
小麦粉の成分
【灰分】
(かいぶん)または(はいぶん)と読みます。
小麦粉を高温で燃やしたときに、その主成分であるたんぱく質、でんぷん、脂質などは燃えてなくなりますが、一部は燃えずに灰として残ります。
これが灰分とよばれるもので、その実体はリン、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄などのミネラル分で、多いほど味を強く感じます。
一般に灰分量の少ない小麦粉はまっ白な色をしています。
また灰分は種の外側に多く、この部分はくすんだ色をしているので、小麦粉は灰白色のくすんだ色(グレー)になります。
灰分が多いということは、ミネラルも多いということなので、栄養的にみればいいことなのですが、実際は灰分の少ない小麦粉が好まれます。
そのせいか、灰分の少ない小麦粉は上級粉、多い小麦粉は下級粉とよばれています。
【たんぱく質】
小麦の中のたんぱく質には、グルテンに関わるもの(グルテニンやグリアジン)があります。
他にもグロブリン、アルブミン、酵素などがあり、「たんぱく質=グルテン」ではありません。
グルテンは内側に多く、外側に少ないです。
【炭水化物】
小麦粉中の炭水化物は主に糖質でできています。
その一部は、生地を発酵する時に分解され、アルコールや二酸化炭素となって生地の容量を大きくし、グルテンをなめらかにします。
【水分】
小麦に由来するものと、胚乳をやわらかくするために製粉工程で加えられたものとの2種類が小麦粉に含まれます。
【脂質】
小麦中の2〜4%は、ほとんどが胚芽や種皮に含まれています。
挽いて小麦粉にしてしまうと、1〜2%程度になってしまいます。
胚芽中の脂肪酸は、体内で他の脂肪酸から合成できない必須脂肪酸を多く含みます。
【食物繊維】
小麦粉には2.5~2.8%の食物繊維が含まれています。
小麦粉の性質
▶ グルテンの働き
小麦粉中のたんぱく質であるグルテニンは弾力に富み伸びにくく、グリアジンは粘着力が強く伸びやすい性質を持っています。
小麦粉に水を加えて捏ねると、この逆の性質を持ったグルテニンとグリアジンが絡み合い、弾力性と粘着性を持つグルテンを形成し、生地になります。
▶ でんぷんの働き
でんぷんはグルテンの結合を適度に阻害し、生地をなめらかにしたり、加熱の際にグルテンから水分を奪って固定させる働きをします。
また、酵素によって分解されてイーストの栄養となり、生地の膨張にも貢献しています。
▶ 状態が変化
小麦粉は加える水の量や副材料によって、様々な状態に変化する性質を持っています。
▶ においを吸着しやすい
小麦粉はにおいをすぐに吸収するので、味や香りを楽しむためのフレーバーを加えるのにとても便利です。
反対に悪いにおいも吸ってしまうため、置き場所に注意が必要です。
▶ 酵素
小麦粉中には数種の酵素が含まれています。
なかでも重要なのが、でんぷん分解酵素のアミラーゼと、たんぱく質分解酵素のプロテアーゼです。
アミラーゼは、α-アミラーゼ(でんぷんをデキストリンに分解する)とβ-アミラーゼ(デキストリンを麦芽糖に分解)の二種類があります。
プロテアーゼは、たんぱく質を分解し、うま味成分のアミノ酸を作ります。
長くなってきたので2回に分けます。
次回は、【小麦の種類】や【分類】などについてを書きます
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