アートさんとの待ち合わせはお店の前でした。

開店と同時に行列がゾロゾロ動いているのが遠目にもわかり、その中に長身のアートさんを発見指差し





ああ、そう、こんな感じだった照れ

他人に興味なさそうな色素の薄い眼。

ゆるっとしながらも清潔感のあるファッション。


色味は違うけれど、こんな感じのスタイル






合流し、挨拶を交わしてお店の中に入りました。







注文を済ませた後、昨年の顔合わせから現在に至るまでの話をしました。

クリスマスはどんな風に過ごしたのか?

年末年始は帰省したのか?

など。

今思い返すと、この時はお互いに緊張感があって変な空気が流れないように、気を使い合って会話が途切れないように努めていた感じがしました。





食事を済ませるといよいよ「この後どうするの?」という雰囲気に。

どちらも決定的な話をしないので、目が合うと


【んにやり?】


という優しい表情でクエッションを私に投げかけてくるアートさん。

再会してからこの時まで私はアートさんをそういう目で見てしまいました

前回同様に覇気のない、情熱もない、飄々とした雰囲気のアートさんに興味をそそられてしまったのです。




私の気持ちは決まりました。






「ご馳走さまでした照れ


と私が言うとアートさんは少し戸惑っているようでした。

まだこの後どうするか?の探り合いも終わっていなかったし、結論も出ていなかったから。



私たちは席を立ちました。

アートさんが先に歩き出し、お会計を済ませてくれました。

お店を出たアートさんは


【どうしますか?この後行きますか?】


と私に聞いたのです。