アスペルガー等、発達障害のある人と、会話がなりたたない(なりたつ)理由は。 | 「親を、選べず 障害も 選べず。」 でも、自分の人生は、選べた!

「親を、選べず 障害も 選べず。」 でも、自分の人生は、選べた!

ミックス自身の人生の記録と、分析と、納得と。幸せを得る回復までの軌跡。~機能不全家族、親からの虐待、アダルトチルドレン、発達障害~



育った家庭環境が、類は友を呼ぶのか

私の周囲には、アスペルガー症候群だの、広汎性発達障害だの

自閉症スペクトラムだのの、当事者、関係者が多い。

(今現在、ほとんどの発達障害を自閉症スペクトラムに統一する方向性があるようだ)


知的には普通の定型人と全く違わないけど


・対人関係

・コミュニケーション

・想像・こだわり(予測・計画・見通し)


が、著しく苦手、または能力的に凹んでる

という人間がその発達障害の持ち主だ。



生まれ育った家庭で

親が、この3つの「三つ組み」といわれる分野にかなり!問題ある人だったし

兄弟も、明らかにそうだから

日々、鍛えられた側面があり


自分も、もう慣れたからその世界が平気なのか

自分がそっくりそのまま、発達障害なのか、さっぱりわからない。


ADHDの兄弟は、自分が興味ある話題を切れ目なく

一日中、精力的に面白おかしくばばばばばーと話すので

彼が家を出るまでの20年ぐらい

あっちこっちに飛ぶ話題と、速さについていく訓練(?)をされ

恐ろしくも、慣れてしまった。


ごく最近では

親が「言葉の細部に飛びついてこだわる」

「全体を把握できない特性」

「話の一部が気になったら、苛立って、怒り出し、会話が終了する」

ことに気がついて、特性向けの会話法にしたため

驚くほど、両親の理解度が上がった気がする。

昔ほど、「会話ができない」人達ではなくなってきている。

(まだまだ、彼らはツワモノだけど)




そもそも、私や家族が発達障害であろうとなかろうと

正直、どうでもいいのだ。

わけのわからない家族を

「判断し、解釈し、分析する」点で、便利で合理的だっただけ。


日常的に困る点を、その発達障害の対処法でやれば

あっという間に、改善するから

便利にその「概念」を使っているだけ。



発達障害の3つの苦手部分がある人は、定型でも多いと思う。

実際、成人の発達障害と診断されている人は

うつ病や、その他精神疾患(二次障害)を患っていなければ

普通に会社勤めしてるし

学校や会社でも普通または優秀だったりするし

全く、言われないと気がつかない。

苦手分野がある定型と、なんら変わらない、と思う。



苦手分野を解決して、二次障害を治すために

対処法が知りたくて、診断を受けた、というのが友人達の例だ。


実際、ますます付き合いやすくなっている。

気のせいか、ますます、穏やかになっているのだ。


うつ病の治療では、全くおさまらなかった辛さが

発達障害の特性を理解してからは

「どうしたらいいか」が具体的にわかるので

どんどん、自分を改善して、生きやすくなってきているらしい。



前置きが長かったけど


肝心な、「会話がなりたたない理由」だけれど

認知回路に、根本的な違いがあるから、としか言いようがない。


学校、会社で得た経験で言うけれど

一般的に言う、「会話」とは

日常レベルでは、あまり「意味」をこめない

いきあたりばったりの、頭に浮かんだネタを

ちょこちょこ、沈黙しない程度の潤滑剤として利用して

会話をつないでいるだけ、というのが多い。


ママ友さんと、子供が遊んでいるのを待っている時は

世間話、番組の話、買い物の話など。

つらつらと。

ネタがつきたら、はい、次、って感じで。


学校では、趣味とか番組とか、持ち物の話とかしてた。

ほんと、あまり意味がない。



アスペルガーの人は特に、このネタ全般ができない、というか苦手だ。

特に、つらつら~っと、話が変わっていく流れに


そもそも、話の始め方がわからない

話にのれない

考えていたら、話が終わる

興味あるネタを話し始めたら、みんなが沈黙してた


なんてことになっている。


先の記事でも書いたけど、会話処理の脳内回路が違うのだ。

入力、理解、出力と

あと、こだわり。


話や雰囲気の全体を見れないから

一生懸命、ネタのひとつひとつを聞いていて

ひとつ、興味あるネタがあって、頑張ってはなしていたら

「こだわり」という部分でこけて

他の人が沈黙(ひいてる)。


「こだわり」は、執着と誤解されるけど

私が感じているのは、ちょっと違う。


どちらかというと

「あ!このネタ、話せる!」と思うと、一生懸命、考えて、話そうとする。

この一生懸命が、アスペさんの「こだわり」だと思う。

私の友人である、誠実タイプさんに多い。


話す出力(発言)に、全力をつくして集中している、という意味でのこだわり。


世間話は、意識はそんなに使ってないし

話す言葉も、使い捨てぐらいの、楽なレベルで話す感じだけど

その力の入れ具合が

定型とアスペルガーさんでは、間逆というか、全く違うのだ。


だから、会話がぎくしゃくする。


そのぎくしゃく具合をなくすには

定型側が、(私は定型か非定型かわからんけど)ちょこっと工夫するだけで

ものすごーく、なめらかで、緊張のない場がつくれる。



あと、極度に、入力に歪みがあり、出力が不十分なアスペさんは

人から「与えられたことば」だけでは正確に理解できないので

大幅に「自分流に解釈」し(これが認知の歪みかな)

しかも、返事が説明不十分なので

相手が「かちん」ときたり、怒ったりする。

両親が、このタイプである。



さらに、不安が強いタイプのアスペさんでは


隣の社員さんが

「この書類、期限は明日までだったよね」と、ある書類を見せながら言ってきた。

自分のあらゆる仕事がおせおせ状態で

それをかなーり気にしていて、あせっていたアスペさんは

「自分の仕事のことを聞かれた(せかされた、かも)!」と思って

パニくって、取り乱してたら・・・

隣の社員の仕事の期限を、聞いてただけだった、とか。(実話)

定型は

(あ、この書類、隣の人の書類で自分のじゃないや)と

「目で見て判断」してから

「ああ、確か朝会で、明日までに提出って言ってましたね。私は出しましたけど、皆さんまだですよ♪」

というような、穏やかな会話になるのだけど。


ここで、アスペさん側には、ものすごくたくさんの問題があるのだ。


そもそも、「自分の書類の期限を他人に聞いて確認する」という気安さがアスペさんになかったので、

この「話のふられ方」が、予想外だったのだ。(見通しつかない、急ふりに弱い)


自分のことで「頭がいっぱい」なので、当然、自分の書類の仕事の期限を聞かれたと考える(おもいこみ)


相手の手元や表情を見ていない(見る余裕がない)ので、

隣の人が、指差している書類が自分のじゃないなんて、気がつかない。


焦りでいっぱいのアスペさんには

ちょっとしたこの他人からの「話しかけ」のタイミングとネタが

爆弾だった。

最悪のネタと、タイミング。


で、パニック、めちゃくちゃな応答。

隣の社員はあっけにとられた状態(突然のアスペさんの豹変にびっくり)


という・・・


私は向かい側で一部始終が目に入ってしまい、なぜか、(本当に、なぜ察知できるのか・・・)

「あ、あぶない(パニックさせるぞ)」って感じたんだけど

間に合わなかった。

こういう会話って、瞬時に終わる短いもので

アスペさんは、「話しかけ」という刺激に対して

ものすごい勢いで「反応」してしまったので・・・


あと、日常的に起こってたのは


盛り上げ役の社員さんが、雰囲気とか、目や表情で

「この話、たいしたことない」とか「うそだよ~」って

定型は、わかりやすく表現しながら他の社員を笑わせているのに

まともに、アスペさんだけ、真面目に返事してきたりするのは

「ことばだけ」のこだわりで、表情・雰囲気は全く見てないから。

社員達の間に、微妙な雰囲気、齟齬が生じる結果になる。




私の場合、友人に合わせて自動的に対処しているので

「どう工夫してるか」というと

すぐ思い出さないので

また友人と話している時に、意識して自分を観察して

書いてみようかと思う。



ちなみに、父親や兄弟のようなADHDタイプは

一方的にばーっと話して、1人で盛り上がっているときは

他人は口をはさむ隙はないし

はさんだところで、聞いてない。


なので、にこにこして、聞いてあげて

そうなの、すごいね、

へえ、びっくり、

ぐらいの相槌をうっておくと、ますます楽しく話しまくる。

げんなりせず、自分は自分で、好きなことをしていても

彼らは自分の話に夢中で、あんまり、気がつかない。


ただ、自分と違う意見を真っ向から言われると

「全く聞かない」うえに

「激高する」ので

期待や、要求は一切しないほうがいい、というより

自分の身が大事なら、受ける一方にして

刺激するな、というのがコツだ。


対等に会話する、というのは、高度な技術を駆使しないと

無理と、感じている。

ただ、可能ではあります。

家族がこのタイプだと、どうしても会話しないといけない

重要事項があったりするので

その時だけ、神経すりへらして、技術を駆使します。

聞いてもらわないといけないから。

心理戦です。

それもまた、機会があれば、書こうかな。






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