みーちゃんが最後に我が家に帰って来てくれた日。





主治医から外出許可が出て、




「帰ってもいい?」




とLINEがきた。




「もちろん!」と返事をする。





みーちゃんのお母さんが福祉タクシーを手配してくれ、車椅子に乗って、車椅子ごと2階に運んで貰って、みーちゃんは帰ってきたのだ。




座っているのさえしんどいのに、お腹から出るチューブとチューブからの内容物を受けるバッグを提げながらも我が家に帰ってきてくれた。




ベイ達、喜んでたな。





用意していたアイスを皆で食べたあと、みーちゃんのお母さんは気を使ってくれたのか、はたまた連日の付き添いで疲労困憊していたのか、別室で横になって休んでおられた。





久しぶりに過ごす、みーちゃんとベイ達との時間。




福祉タクシーの方が迎えに来てくれるまでの僅か2時間ほどだったろうか。





みーちゃんはベイ達がカミカミするガムを持ってあげながらソファに座っていた。




当たり前だと思っていた、皆で過ごす時間は、尊くて、今この時をこの一瞬を胸に刻みつけておきたかった。




頭のどこがで、みーちゃんが我が家に帰ってこれるのは、今日が最後になると分かっていたから。




ベイ達と過ごすみーちゃんの動画を撮り、写真を撮った。




撮りながら涙が出てしまう。




みーちゃんの隣りに座ると、




「一緒に撮る?」




と聞いてきた。




普段、わざわざそんな事言わないのに、きっと、みーちゃんも最後になると分かっていたのだろう…




腕を伸ばしてスマホで二人が入るように撮った。




あとで、見たその時の写真は、目に涙が滲む自分の笑顔と、痩せこけてしまったみーちゃんの笑顔の写真だった。




痩せて面影も変わってしまったが、やっぱり世界で一番綺麗で美人で愛すべき笑顔だった。




最後のツーショット。




「帰ってきてくれてありがとう」





「帰ってくるって約束したでしょ」





みーちゃんは、約束を破らない。




命懸けでも約束を守る。







病院に戻る時間になり、みーちゃんは福祉タクシーに乗って戻ってしまった。










今日は、最後に二人と二匹で過ごした日。