【Z7Ⅱ】貴重なチルト液晶!操る楽しみはあるが、野鳥(動体)撮影には向かない!

野鳥撮影に使用してのレビュー記事です。 

価格comレビュー 2024-7-4投稿記事

レンズ Planar50mm F1.4AEJ

 

【超望遠Zレンズの存在】
野鳥撮影で主にCanon機(R7・.R6Ⅱ)+EF DO400Ⅱ・RF100-500・RF600/11・800/11を使っていました。
Canon機の鳥認識AF精度の高さ(R6Ⅱが今でもNo.1だろう)には満足していました。
しかし、魅力ある庶民価格の超望遠単焦点レンズがありません。
NikonのZレンズはこの1~2年で庶民価格の超望遠単焦点が充実しつつあります。
中でも2022年7月発売の「Z400mm F4.5」は超1級レンズでF4.5の明るさと1160gの軽さを備えています。
価格もよくこの価格で出してくれたと庶民が背伸びすれば購入できます。
このレンズが欲しい、使いたいという願望・・・。
でも、AF性能が弱く野鳥撮影に向くカメラがNIKONにはありません。
ところが昨年春にやっとAF性能で他社に追いついた「Z8」が発売され、「Z8(新品)とZ400mm F4.5(中古)」を購入しました。






【野鳥撮影で200g軽い「Z7Ⅱ」、高画素機なのに破格の安さ】
野鳥撮影では歩き回るので少しでも軽くしたい。
さらに、Z8より200g軽い「Z7Ⅱ」をサブ機として中古(発売から3年以上経過して高画素機としては破格の安さ)で購入しました。
高齢者の僕にとって200gの差はとても大きく、Z8+Z400mm F4.5とZ7Ⅱ+Z400mm F4.5の200g差は別物のようで快適に動き回れるのです。

【画質はZ8と同等】
野鳥撮影に必要ないが、ISO 64を使える環境では画質でZ 7IIは最上位。
広いダイナミックレンジで表現の幅が向上したと思います。
高感度ノイズもそれほど目立ちません。
トリミングで目立つときはLightroom「AIノイズ処理」の強い味方でほぼ消すことが可能です。
画質はZ8と同等だが、Z7ⅡのRAW記録は「ロスレス圧縮(サイズ大きい)・圧縮RAW(サイズは小さいが画質が劣る)・非圧縮RAW(サイズが巨大)」で「ロスレス圧縮」しか選択できない。
Z8は「ロスレス圧縮(サイズ大きい)・高効率★(サイズが小さく画質もいい)・高効率(小さいが画質も劣る)」で高効率★が選択できる。
RAWを扱う場合Z7Ⅱ(ロスレス圧縮)とZ8(高効率★)の容量差もかったるい原因のひとつではないだろうか。

【強み1、 オールドレンズに強いファインダー】
「ヤシコンPlanar50mm 1.4」を時々使うが、NIKONのカメラはファインダーが一級品のためピント合わせで「拡大」や「ピーキング」などが必要ない。
ファィンダーの中でピントリングを回し、十分確実にピント合わせができる。
フランジバッグが短いためアダプターがどうしても長くなるが、オールドレンズに大変強いZ7Ⅱでもある。

【強み2、グリップから伝わる堅牢性とチルト液晶はもはや貴重品】
NIKONのカメラは深いグリップを握ると堅牢性が知らず知らずに伝わるから不思議である。
ZfとZ6Ⅲがバリアングルとなった。
写真撮影に限れば断然チルトがいい。
ユーチューバーの方々に押されての仕様となったのであろう。
巷にどれほどカメラで動画撮影をしている人がいるだろうか?
大多数は写真撮影である。
Z7Ⅱは貴重な「チルト液晶」である。

【強み3、バッテリーが全て同じ、CFexpress Bは信頼性が高い】
Z6・ Z6Ⅱ・Z6Ⅲ・Z7・Z7Ⅱ・Z8と同じバッテリーが使用できます。
価格も安い。Canonの半額。
これからの標準になるであろう「CFexpress B」(信頼性が最も高いカードでギガ単価が安い)が使用できる。

【弱み1、レスポンスはあきれるほどかったるいが操る楽しみもある】
CanonやZ8と比較すると、ワンテンポ・ツーテンポ遅れるレスポンス。
電源ONから一瞬遅れ気味。
全てで遅い。
弱点のAF性能とあいまって、野鳥撮影ではピント精度も悪く「シングルAF」のみの使用だが枝葉が邪魔して野鳥にピントがなかなか合いません。
手動で「ここに野鳥がいる」とシャッター半押しで「Z7Ⅱ」に教えるのですが、合ったときには野鳥がいない。
「ピントが合った、ここだ」とシャッターを押しても(瞬時に反応しない)撮り逃がしている。
このようなことは頻繁に起こりまが、ピントさえ合えば画質がいいのでカメラを操る楽しみもあります。
ここぞの時は「Z8」ですが普段は「Z7Ⅱ」でもまあ何とか満足できる。

【弱み2、AF精度】
泣き所はAFが弱く追従性能は信頼できない。
被写体追従機能が正確なポイントを追わず、選択した被写体どころではなく、背景にフォーカスし追い始めるため野鳥撮影では全く使い物ものになりません。
連写時のAF精度も悪くピントが合っているのは25%ほど。

【弱み3、連写時のブラックアウト】
拡張連写では気になりませんが、低速・高速連写では「ブラックアウト」が激しくファインダー内が見ずらい。
カクカク動くといった感じで、野鳥を追いながらの連写がやりづらい。
拡張連写を使えばいいが、最高速の連写ばかりするとパソコンでの画像整理が大変です。
秒5コマや10コマが使い勝手がいい。

【まとめ】
野鳥撮影では弱点が多いですが、4500万画素の高画素機にしては中古価格が破格の値段。
2024年夏の現在、応援サマーキャンペーンをしていて「Z7Ⅱは7万円のキャッシュバッグ」、そのためなのか価格コムの売れ筋ランキングで10位に上昇(2024-7-4現在)。
約31万円の新品価格です。
僕はマップカメラで美品を26万で購入しましたが、良品が29万とずいぶん値上がりしています。また、中古在庫も僕の時は10点ほどありましたが今は2点と少ないですね。

野鳥撮影など動体撮影ではかったるいですが、ポートレート・風景・スナップなどの撮影においては、画質がいいので不満は少ないでしょう。