北海道洞爺湖にあるリゾートホテルの社長、窪山哲雄氏による、ザ・ウィンザーホテルのサービスが記されている。
お客様にご満足いただけるサービスとは何か。
サービス業で働いた経験がある方なら、一回は考えるだろう。
本書は、実際にウィンザーホテルのスタッフが実践しているサービスの手法がたくさん載っているが、そのどれにも共通する事柄は、常に完璧である事。
お客様の、自分でも気づかないレベルでのニーズを読み取り、不安の芽を摘み取る。
実に骨の折れる泥臭い作業である。
しかし、当ホテルの従業員はそれを辛いと思わず、むしろ楽しんでいるのではないだろうか。
それは、徹底した従業員教育の賜物でもある。
サービスに境界線はなく、年齢によってできる事を決めつけてはいけない。境界線は、お客様の笑顔が見られた時だ。経験が浅いスタッフにはこのように言っているそうだ。
従業員一人一人が常に頭を働かせて、よりよいホスピタリティを提供するために行動している。
それが、ウィンザーホテルが、長く愛される一番の理由だろう。
本書の一節で、「サービスはセクシーであれ」という言葉がある。
ここでいうセクシーさとは、遊び心を含んだ、魅力的でワクワクする感覚を指す。
これを抜きにしてしまうと、画一的なサービスに陥ってしまいつまらない。
初めての経験や、いつもとは違う空間。
たとえおじいちゃんやおばあちゃんになってもワクワクする感覚を提供する。
この言葉に心を動かされた。サービスとは、こうあるべきだ。
私も飲食店でのアルバイトをしているので、サービスとは何か、考える事は多い。
普遍的なものでもないので、何が正解か、何が不正解か分からない時もあるが、目の前のお客様が、笑顔になってくれればどんな形であれ正解だと思っている。
色んな方のサービス論を吸収して、自分らしいサービスの在り方を追求していきたいと感じさせてくれた本である。