「三体」Ⅰ~Ⅲ 劉慈欣 | ヒーブーのブログ

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山・酒・RUN・読書 7
’暇つぶしだけど真剣に’

全6冊に及ぶ長編SFをやっと読み終えた。1作目の日本語訳が2019年に刊行された直後に読み始めたのだから、5年間ほど費やしたことになる。NHKの中国語講座で原文が教材に取り上げられた時が最初の接点だったのだが、もう遠い昔の話のような気がする。そもそも話の始まりが1967年の文革の時代、以降時空を超えて1890万年という想像もつかない世界まで話が続くのだから、もう人間の記憶の及ぶ範囲ではない。宇宙を越えた想像もつかない舞台の広さや2次元世界や低光速などという言葉で説明されても描景が思い浮かばない目に見えない世界の話に単なるSFとは次元の異なるものを感じる。オバマが大統領時代に読んで大絶賛したというが多分1作目を読んだだけなのだろう。宇宙の終焉まで続く3作目まで読んでこそ、この作品の素晴らしさを実感できるのだ。と敢えて時間をかけて読破したことを自慢したい。