色には感情がある!?
これは、私が「色彩のバイブル」として大切にしている本『色彩生命論』の著者、
野村順一氏の「色の秘密」の中の一節である。
色には人間の生理や感情に及ぼす力がある。
それは人間が色を単に目だけでなく心でも受け止めているからである。
その中でも暖色と寒色が代表的なもので、暖かく感じさせたり、
寒く感じさせたりする色彩である。
暖色系とは、色の中でも波長の長い赤、橙、黃をいい、
太陽や火を暗示させるので、心理的に暖かさを感じさせる。
寒色系とは、波長の短い緑青、青緑、青、青紫などで、
水、空、氷などをし、心理的に冷たく感じさせる。
好き嫌いに関係なく、暖色系を見ると、実際に体温が上昇する。これを体感温度という。
寒色系や薄暗いところでは、寒く感じ、体感温度は下がる。
これらのことは、多くの統計調査が行われたうえで、得た結果である。
実例1)
ロンドンのある工場で女子従業員の欠席が多く出たので、何が原因か調べた結果、
彼女たちが鏡を覗くとき使われていた青色光が彼女たちの顔色を悪く見せ、
病人のように見せていたのである。
そのうえ、壁の色が陰気な灰色だったため、より一層拍車をかけていた。
そこで、
壁の色を暖色系のベージュに塗り替えた結果、青色光は中和され、欠勤が減少した。
実例2)
ロンドンの別の工場では、灰色の機械が、明るい橙に塗られただけで士気が高揚し、
事故が減少し、不機嫌だった従業員が作業中も歌を歌い始めたという。
実例3)
アメリカのある工場では、空気調整をして室温を常に21度を維持していたが、
女子従業員たちから寒いという苦情が耐えなかった。
そこで、室温はそのままで白い壁をくすんださんご色に塗り替えたところ、
苦情はパッタリやんだという。
これらの事例は一部でしかないが、実際その場にいない人にとっては、
にわかに信じられないかもしれないが、
簡単な実験で証明することができるので、試してみると良いでしょう。
一定温度の水を二つの容器に同じように入れ、一方は赤橙色に、
他方は青緑色に染めて、手を入れてもらい、「どちらの温度が高いか」
聞いてみると、被験者の多くは赤橙と答えるでしょう。
暖色系と寒色系では、その心理的温度差(体感温度)は、
3度もひらきがあることが判明している。
これらのことを知ったならば、早速お部屋のカーテンの色を変えて暑い夏を乗り切りましょう。
夏向きのレースのカーテンは、清涼感をもたらす白がベスト。
白や明るい色は、放射熱を反射するので、夏にはうってくけですね。
その上に、寒色系の水色やブルー系のカーテンを重ねて使うと、
一層爽快感が増すのではないでしょうか?
小さな花柄や、ギンガムチェックなども素敵ですよね。
夏と冬で、カーテンやベッドカバーの色を変えるだけでも、
体感温度が変わるのなら、省エネにもなり、一石二鳥というわけですね。
また、暖色系に囲まれた環境では、時間を長く感じる。
つまり、「1時間経ったかな?」と時計を見ると30分しか経っていないことがある。
そのため回転率を上げたい飲食店などには、暖色系が使われることが多い。
逆に、寒色系に囲まれた環境では、時間を短く感じる。
工場などの単純作業を行うような場所には、
実際の時間より短く感じさせるので、向いている。
どちらの場合も、単純に色を決めるのではなく、環境や状況を考えて取り入れるべきである。
このように色彩というのは、単なる色ではなく、私たちの生活や仕事、
心理的な部分にまで大きな影響を与えているものなのです。
そんな色の秘密を知っていくことで、心理的にも元気になれるギーを得ることができます。
「色彩セラピー」という分野は、色のエネルギーをうまく取り入れることで、
「心の元気」を取り戻し、より楽しい生活が送れるように導いていくものです。
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