入院から1週間後、
お産の方針を決めるためのMRI検査をすることになった。

診断としてはすでに、全前置胎盤ではあったものの、

正直なところ、
少しでも胎盤が上にあがっていますように…‼︎
と、願ってやまなかった。

小一時間ほどの検査を終えて、
その日の消灯直前に、当直医から結果を聞かされた。

「お腹側も背中側も、広く胎盤におおわれています」

「我々のなかで話し合い、ここではなく、大学病院での帝王切開が適切だろうとの結果になりました」

淡々とした説明をうけて、
まず、よぎったのは、
大学病院に移ったところで
「ここでは対応できない」とまた突っぱねられてしまわないか
との不安だった。

先方の大学病院とは、これから話をつけていくというし、
受け入れてもらえる保証はどこにあるのか。

そして、MRIの結果画像は、
素人の私からすれば、
出血を抑えるために胎盤を避けてメスを入れるとしたら、
どこにメスをいれられるのか見当がつかないもので、
胎盤が少しでも上に、との淡い期待は粉々に打ち砕かれた。

「この状態で、赤ちゃんを無事に出してあげられるの?」
「いくら症例が多い病院へと転院であっても、お腹のこの子が無事でなければ、やり切れない…」

どうしようもできようがない現実を叩きつけられ、
次々に襲ってくる、先が読めない不安に
ズブズブと飲みこまれていくのを止めようがなかった。





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