入院の話が出たにも関わらず、
それまで何ら問題がないように感じたのも、無理はなかった。

これは、あとあと知ることになったことだけれど、
前置胎盤は、自覚症状のない疾患。
さらに、突然の大量出血により、母子共に命の危険がある、非常にこわい疾患でもある。
ただ、その前には多くの場合、“警告出血”という少量の出血があるという。
32wの時点では、幸いにもまだ出血はなかった。


…本当に幸いだったようだ。
疾患について担当医から

「今まで何もなかったのが幸い。これからお腹が大きくなると、また出血のリスクも高まる」

「お腹のなかに赤ちゃんがいるときに大量出血したら、赤ちゃんに影響が出る可能性がある」

ーと説明を受けた。

“このまま順調に進んで
当たり前のように経膣分娩をするんだろうな”
なんていう、何となく漠然と抱いていた想定は、あっけなく崩れて、
あやうく思考が停止しそうなショック状態になっていた。


ただ一方では、自覚症状はなくても、

今まで通りに生活していて、
今お腹なかで動いている、この命を守れるのか?

そんな不安な気持ちが少しずつ湧きあがり、
この気持ちに後押しされるように、
健診から帰宅したときには、2日後の入院を決断していた。




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