「IWJ Independent Web Journal」より
<転記開始>↓
2012/12/12 日本外国特派員協会主催
日本未来の党 小沢一郎氏 記者会見
2012年12月12日(水)、東京都千代田区の日本外国特派員協会で、日本外国特派員協会主催「日本未来の党 小沢一郎氏 記者会見」が行われた。
■詳細 http://bit.ly/SL4lTF
※掲載期間終了後は、会員限定記事となります。
■Ustream録画(11:02~ 1時間13分)
【以下、全文書き起こし】
小沢一郎氏
「ご紹介をいただきました小沢一郎でございます。今日は、お招きをいただきまして、久しぶりに特派員協会でみなさまと意見交換をできますことをたいへん喜んでおります。
ゲストスピーカーと言いましても、今はもう選挙の最中ですし、特段に申しあげることはないんですけれども、一点だけ、わたくしどものことにつきまして、みなさまに誤解のなきように申しあげておきたいことがあります。
わたくしたちは、俗に言う新党を作ったということを言われておりまして、新党で何を目指していくのかということを、皆様方の仲間の方々からも言われることが多いわけであります。
わたくしどもは、形の上では新党ということになりますけれども、その基本的な哲学、政治姿勢においては、政権交代で民主党が国民の皆様に訴え、そして政権を担った場合に、このように日本の社会を作り変えたいということ、そのことを我々はずっと思い続け、そして、今後も、それを継承して、目的を少しでも達成できるようにしたいと。そう思っている集団であります。
民主党が政権をとった後に、次第、次第に、旧体制と妥協と言いますか、旧体制の中に自分自身を埋没させている形になってしまいました。従いまして、私らはまっすぐに進んでいるつもりでございますが、民主党のほうが曲がってしまった。しかしその曲がってしまった方針を、体質が変わってしまった民主党を多数で変えるだけの力を我々は持ち得ませんでしたので、やむなく、民主党と決別して新しい党を作るに至ったということですので、その点だけはぜひご理解いただきたいと思います。
ただ、いずれにしても、民主党に対するあの当時の国民の期待が、非常に大きなものだっただけに、その後の民主党の変質と言いますか、実態だったのかもしれませんけれども、その姿に国民が非常に失望をしてしまっているという現状であろうと思います。
その意味で、わたくしどもの今言った政治姿勢と、政治主張がなかなか素直に受け入れていただけないところがあるんですけれども、わたくしどもとしては、まったく我々の主張は間違っていないし、三年半前に、三年前の夏に国民が期待してくれた、その主張を我々は貫き通そうと思っているわけですので、今後もたいへん厳しい選挙戦であり、今後の政治情勢かと思いますけれども、日本が誤った方向に行かないように、一生懸命努力したいと、そう思っているところであります。
以上、申しあげまして、後はご質問にお答えしたいと思います」
シンガポール・プレス・ホールディング記者
「はじめまして。私はよく日本のメディアで、小沢さんの話を見ているんですけれども、いつも悪口ばっかりですけれども、今日見たら、普通の政治家で。私の質問は、いま日本の各党、特に自民党とか、維新の会が、日本の憲法改正とかいう話があるんですけれども、海外でも、日本の右翼化を心配していますが、小沢さんは、普通の国を以前、主張しましたけれども、今はどのような考えを持っていますか?」
小沢
「日本のメディアの小沢攻撃はずっと今までも続いていますし、これからも続いていくと思いますが、ぜひその点は、事実をよくご覧になって、ご理解していただきたいと思います。
いま、自民党、あるいは維新の会もそうですし、言ってみれば、民主党の幹部の人たちも似たようなことを言ってますけれども、その中で憲法改正ということが時々、口に出されて、メディアもまた、これが争点であるかのように報じております。
しかし、何を意図しているのか、よく分かりません。憲法改正して、軍備を拡張し、あるいは核武装を目指すと。これは原発とも関連してまいりますが、そういうことなのか。どうなのか。
とにかく、何を意識して、意図してやっているのか、まったく分かりませんけれども、憲法の改正ということと、そういう政治的な考え方、あるいは政策というのは、基本的には別の話でありまして、憲法は、アメリカでもしょっちゅうではないですけど、変えられたりすることが、修正されることが多々あると思いますが、国民のための最高のルールですから、時代が変わって、国民のために変えたほうがいいと思えば、変えればいいし、このままでいいと思えば、このままでいいというものに過ぎないと思いますけれども、その憲法改正論の裏に、いろいろな政治的な意図が隠されているかのように思います。
それは、わたくしとしてはちょっと同意しかねますし、もし、それが彼らの政治的な目標、目的であるならば、それをはっきりと、きちんと国民に言うべきだろうと。メディアも当然ですけれども。そう思います」
HKW・渡辺晴子記者
「簡単な質問をします。暴走老人とか、***とかが候補者の中でいらっしゃる中で、小沢さんと嘉田さんが組まれたことは、まさに美女と野獣の、絶妙のチームだと思うんですね。京阪神の水がめ、琵琶湖の守護神である嘉田さんが組まれたということで、小沢さんのイメージもずいぶん変わったんじゃないかと思います。
そこで、ナイーブな質問ですが、小沢さんが嘉田さんに最初にアプローチされたとき、小沢さんが、どうしてもやること、また、これだけは決してしないというお約束をされたと思うんですが、そのお約束について、少し教えていただけるとありがたいと思います。よろしくお願いします」
小沢
「わたくしは嘉田さんとはまったく面識がありませんでした。形式的な陳情か、あいさつ程度があっただけです。ただ、彼女が、全政党推薦の現職に挑んだ選挙戦、その政治的なセンスと、それから選挙戦で主張した『川上から』という考え方と、色んな分野、税金の無駄遣いやその他、三つの分野と言ってましたが『もったいない』という、日本の社会ではいまや死語になってしまった言葉ですけれども、そのことに非常に感動いたしました。
そのような経過で当選したにもかかわらず、その後の県庁を初め、行政手腕についても見事でしたので、遠くから高く評価しておりました。質問に答えますと、特別な話は何もありません。そういうふうに彼女を見ておりましたので『思う存分、やってください。私のできる事をサポートします』ということを言っただけです」
フリーランス・サム・ジェームソン記者
「日中関係について」
小沢
「日中関係につきましては、現状の、もう内閣と言っても選挙ですけれども、政府では難しいだろうと思いますし、仮に選挙後、自民党政権になっても、その解決はなかなか困難ではないか。そう思います」
フリーランス・田中龍作記者
「選挙のことについてお伺いします。マスコミは、新政権はあたかも自民党中心の政権であるかのように報道してます。ところが我々フリーランスだとか、インディペンデントの、非記者クラブメディアの取材では、必ずしもそうは、人々は望んでないんですね。やっぱり『未来』がたくさん票を取るような取材結果となっています。この現実との乖離はどこに原因があるんでしょうか。小沢さんはどうみておられますでしょうか?」
小沢
「民主党も当初はそうでしたが、私どもは旧来の自民党支配下にあった半世紀、もっとさかのぼれば、官僚制度は明治維新以来ですけれども、少なくとも、その戦後体制の官僚支配の体制を、根本から変えようということを主張いたしております。
しかしながら、やはりこの旧体制の中で、色々、既得権を持っている人たちから見れば、そういう主張はけしからんと。小沢はけしからんということになるだろうと思います。メディアも戦後体制の中の大きな一つの集団だと思います。従いまして、根本的に日本の仕組みを変えるということについては強烈な抵抗と反撃をすることになると思いまして、従って、今の国民の意識は必ずしも自民党に、ということではないということは、わたくしもそう思っておりますけれども。
そのようなメディアを中心としたムードづくりと、それからもう一つは、民主党の政権が失敗したという、期待はずれだったという、その両方が相俟って、いま何となく国民自身がもやもやしている。あるいは、はっきりと選択をしづらくなっているということが現実ではないかと思いますが、わたしたちも大きなメディアの構図以上に、自民党政権というよりは、むしろ新しい仕組みを作り上げる、そういう勢力の台頭を期待しているというふうに感じますけども、これはまだ選挙、あと4、5日後でないと分かりません」
月刊DICIDE・白尾記者
「さきほど中国の話がありましたが、来年、中国では習近平さんが国家主席になって、李克強さんが3月に首相に就任します。小沢さんは、お二方と親交がおありだと聞いておりますが、この二人の指導者をどのようにご覧になっていらっしゃいますか?」
小沢
「他国の指導者の資質について、論評することはいけないと思いますのでやめますけれども、指導者うんぬんを別にいたしまして、中国は非常に大きな曲がり角に差し掛かっているのではないかと思います。特に、ユーロの問題と、経済的に世界経済が非常に不安定な状況にありますので、それは中国の政権運営に大きな影響を与えるのではないかと思っておりまして、その点は非常に心配をいたしております」
新華社・郭記者
「さきほど、小沢先生が、仮に自民党政権になったら、中国との現状の解決は困難とおっしゃったんですが、どうしてでしょうか?自民党政権は、2012年政策には教育改革と政策を打ち出しているんですが、その中で、教科書検定には近隣諸国も配慮する。証拠を見直すと書かれているんですが、それはただ選挙中のパフォーマンスかどうか、小沢先生はどう見てるんでしょうか?
また、仮に自民党政権が誕生したら、日本は近隣諸国との関係をさらに悪化してしまうのではないかという懸念が、日本国内外にあるんですが、小沢先生はそういう懸念をお持ちでしょうか?」
小沢
「仮に自民党政権になったと前提での質問ですが、それはお国(中国)の問題であって、お国が自民党政権を信頼して、領土問題を解決しようという気持ちであればいいかもしれませんけれども、私にはそうは思えませんけれども、お国のことですので、お国の自民党政権に対する評価にかかってるんじゃないでしょうか。
次の質問で、自民党の教育政策の中で、そのようなことが意図されているとすれば、それは私はちょっと姑息な、あまり程度の良い話ではないと思っております。
ただ、一方で、中国もいつまで経っても反日教育をやっていたんでは、これは両国の将来の友好関係というのは保てないわけですから、これは過去の我々の行動に対する、日本の行動に対する謝罪はもちろんそれとして、将来に向かって、お国の指導者もよく言いますが、将来に向かって、友好親善を深めなきゃならない。
そのためにはお互いに、そういった相手を誹謗中傷するような教育の中に、それがあるとすれば、それはお互いに改めなければならないと思います」
記者
「右傾化の深刻度について」
小沢
「わたくしは今指摘されている右寄りの右傾化ということについては、以前から心配をしておりました。現時点で、本当に極端な右寄りになってしまうだろうというふうには思っておりませんけれども。
ただ、例えば、EUの危機等にみられるような経済的な危機が世界的な不況という形で襲ってきた場合とか、あるいは、中国とのあいだの領土問題がこじれてしまった場合とか、あるいは朝鮮半島その他、非常に深刻な事態が生じた場合には、その傾向が非常に強くなってしまうのではないかということを恐れております。
わたくしも、外国主義や民族主義を否定するわけでもありませんし、自分自身もその一人であると思っておりますが、これが他の国といろいろ力づくでの対決やらなんかとかまったく別の問題でありまして、本当の民族主義はもっと他の、相手国をも認めると。民主主義の基本は、自我を確立すると同時に、相手の自我も認めると。国家と国家もおなじことでありまして、そういう正当な、正常な民族主義は一向に問題ありませんけれども、単なる、その場その場の情緒的な雰囲気に押されての、そういった傾向が強まるということが、特に日本の場合は、その要素が潜在的にちょっとありますので、心配しているということです」
幹事・記者
「安倍晋三氏(政権)は日本を石器時代に戻すものか?」
小沢
「私は安倍晋三さんのお父さんにたいへんご指導いただいた立場で、晋三さんのことはよく知りません。もちろん、とても良い人だと思いますけれども、仮に総理になった場合、その基本的考え方は、考え方というか、体質というか、それはやはり、霞が関を中心とした統治の機構を維持し、それに乗っかっていくという考え方ではないかと推測しております。
ただ、そうであっても、やり方次第でいかようにもできるのですから、一概にどうこうは言えませんけれども、考え方としては、そうではないかなと思っております」
記者
「未来の党での役職・役割について」
小沢
「未来の党という党名を言わなかったというお叱りですけれども、みなさんお分かりだと思って言わなかったと思います。
わたくしの役割は特別、結党してすぐ選挙ということですので、国民に対するアピールとか、政策の作成、訴えというようなことは、ぜんぶ嘉田代表が基本的にリードして作りました。
その内容については、私どももほとんど理解し、賛同するところでありましたので、彼女のもとで一緒に戦うことにいたしました。
そこで私の役割ですけれども、わたくしは即選挙という状況の中でございましたので、自分の経験を活かして、選挙の相談に乗ったり、あるいは激励をしたりということが、わたくしの役割だと思いまして、可能な限り、その努力をしてまいりました」
フランス記者
「日本の新しい政治家の姿はどうあるべきなのか。どういう政治家になるべきか?」
小沢
「政治家の姿というのは、日本でもお国でも求められるものは同じだろうと思います。私は少なくとも、政治は国民の平和と生活の安定、いわゆる命と暮らしを守ることにあると。当然のことですが、そう思っております。
最初のご挨拶で言いました通り、色々な時代の変遷とともに、非常に経済の大きな国でありながら、日本は非常にイコールな、先進国のOECDの中でも、一、二を争う非常に平等な公正な社会でありました。
ところが世界的な状況の変化、あるいはもちろん、国内の状況の変化、内外の状況の変化によりまして、特に小泉政権によって、いわゆる新自由主義ともいわれますが、自由競争に最大の主眼を置いた政策をとりましたので、その結果、非常に所得の格差、雇用の格差、産業別の格差、地域間の格差が急速に進みまして、今ではOECDの中でもかなり低いランクになってしましました。格差の多い。
このような日本社会のひずみを是正するには、官僚を中心とし、官僚に乗っかった政治ではダメだと。根本的に統治の機構。橋下さんも使っておりますけれども、わたくしは従来から申しあげておりました統治の機構、あるいは行政の仕組みと言ってもいいですけれども、それを根本的に変える。
具体論で言えば、霞が関支配の中央集権から、地方分権に日本の社会を変えるということから、まず、始めなくてはならないというのが、我々の、そしてかつての民主党の持論でありました。主張でありました。
ですから、これについては、旧体制の中で、いままでの官僚支配の中で既得権を得てきた方たちは猛烈な反対をしているわけであります。その意味において、わたくしはこのアンシャンレジームの既得権を打破する勇気と知恵と責任を持ったリーダーが今の日本に必要ではないかと思っております」
(IWJテキストスタッフ・@sekilalazowie)
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