義理の両親から、離婚を強要されてしまうことがあります。配偶者(パートナー)の親族からの離婚強要は、舅(しゅうと)や姑(しゅうとめ)との仲が良くないときによく起こる家族問題の1つです。
妻側の立場で、夫の両親から離婚を求められるケースはもちろん、夫側でも離婚強要を受けることがあります。よくある相談は例えば次のケースです
離婚強要されてしまう理由はさまざまですが、妻側では家事・育児の問題点、夫側では不倫・浮気やDV・モラハラについて責められる例が多いです。夫婦間の問題はあくまでも夫と妻の当事者間の問題です。夫婦喧嘩をしても、話し合って仲直りすればよいですが、義理の両親が介入してくるとき、親族との不和が離婚につながる大きな理由となってしまいます。
目次(クリックで移動)
義理の両親からの離婚強要の問題点
【問題点1】親は子どもの味方をする
【問題点2】コミュニケーションが十分でない
【問題点3】配偶者(パートナー)が助けてくれない
義理の両親から離婚強要を受けたときの対処法
義理の両親と別居している場合
義理の両親と同居しているときは別居を検討する
配偶者(パートナー)の助けが得られない場合
離婚を申し出る
義理の両親からの離婚強要を理由に、離婚できるか
義理の両親からの離婚強要、親族との不和が、離婚につながってしまうケースには次の3つの共通した問題点があります。
親は子どもの味方をする
コミュニケーションが十分でない
配偶者(パートナー)が助けてくれない
【問題点1】親は子どもの味方
問題点の1つ目は、親はどんなことがあっても子どもの味方をするという点です。
夫婦生活は共同生活ですから、お互いに我慢をしなければなりません。そのため、夫の言動、妻の言動について、お互いに理解と我慢をしながら暮らしているのはよくあることです。
【問題点2】コミュニケーションが十分でない
問題点の2つ目は、義理の両親をはじめとした親族とのコミュニケーションが十分でないことが多いという点です。
結婚前の両家顔合わせなど、手順を踏んでいるにもかかわらず離婚強要をされるのは、結婚後に義理の両親とのコミュニケーションをとる機会が不足していたことが理由となっている場合があります。特に、義理の両親と同居していなかったり、義理の実家が遠方のとき、年に何度も訪問できないこともあります。年末年始、お盆の挨拶程度になって、疎遠になってしまっていないでしょうか。
【問題点3】配偶者(パートナー)が助けてくれない
問題点の3つ目は、自分の配偶者(パートナー)が、義理の両親とのトラブルを仲介してくれなかったり、味方になってサポートしてくれなかったりといった点です。
義理の両親が、離婚強要をしてくるとき、配偶者(パートナー)が盾になって守ってくれればよいのですが、そうではない場合があります。特に、配偶者(パートナー)に不倫・浮気やDV・モラハラなど実はやましい点があるとき、そのような問題が起こりがちです。
義理の両親から離婚強要を受けたときの対処法
義理の両親からの離婚強要や暴言、ひどい嫌がらせなどを我慢し続けると、精神的に大きなダメージを負ってしまいます。
義理の両親に問題があるとき、味方になってくれない配偶者(パートナー)は、家庭内でもモラハラ、DVなどを行う傾向にあります。耐えつづけると、うつ病、適応障害、パニック障害などの精神病になってしまい、ますます家事や育児、仕事といった生活に支障を生じてしまいます。
義理の両親と別居している場合
義理の両親と同居しているときは別居を検討する
配偶者(パートナー)の助けが得られない場合
離婚を申し出る
義理の両親と別居している場合
義理の両親と別居をしている場合には、離婚強要をはじめとして、義理の両親から受ける嫌がらせの原因は、コミュニケーション不足にあることが多いです。今後も夫婦生活を続けていくなら、義理の両親との関係は、少しでも良好なほうがよいでしょう。
そのため、まずは、義理の両親としっかりと話し合いをするべきです。配偶者(パートナー)が問題を理解してくれる場合には、一緒に説明にうかがうこともよいでしょう。
義理の両親と同居しているときは別居を検討する
義理の両親と同居しているときに離婚強要や嫌がらせがあると、日常的に続いてしまうためとても大きなストレスとなってしまいます。同居していると接触頻度が多くなり、感情的な対立が生まれやすいため、トラブルも起こりやすくなります。
義理の両親側からしても、同居していると「家事や育児をしない」とか「モラハラ・DV」といった問題点がより大きく見えてしまい、強く責めたててしまうことがあります。なかには、夫の親と同居していて、夫が仕事で家にいない日中に嫌がらせをくり返し受けているケースもあります。
配偶者(パートナー)の助けが得られない場合
義理の両親からの離婚強要を受けたときに、配偶者(パートナー)の助けが得られないことは、妻側でも夫側でも深刻な問題であり、相談例も多くあります
義理の両親から離婚を強要されているにもかかわらず、配偶者(パートナー)の協力が得られないとき、離婚も選択肢に入れた上で、夫婦間での話し合いする方法を検討します。義理の両親が邪魔してきて夫婦間の話し合いができないときは、別居し、弁護士を窓口にして離婚協議をしたり、離婚調停を申し立てたりする方法がおすすめです。
離婚を申し出る
最後に、義理の両親からの離婚強要がひどく、離婚を決意したときには、離婚を申し出るようにします。特に、夫(または妻)が義理の両親の攻撃から守ってくれないとき、幻滅して離婚に進む決断をせざるをえないことがあります。
義理の両親からの離婚強要を理由に、離婚できるか
義理の両親から離婚強要を受け、心身に大きなストレスを感じたとき、夫(または妻)と離婚せざるを得ないと考えることがあるでしょう。しかし、相手が離婚に反対していたり、復縁を望んでいたりするときに、義理の両親の離婚強要を理由として離婚することができるのでしょうか。
離婚を求める流れは、離婚協議、離婚調停、離婚訴訟の順で進みます。離婚協議、離婚調停はいずれも話し合いであり、相手の同意があれば離婚を成立させることができます。