2023年12月、青空の中城(なかぐすく)城跡
ユネスコ無形文化遺産群のひとつ
青空と古い石積みを見ながら、ちょっと思いだす詩句、
"するとみみもとで黒衣の娼婦がささやく〈あの青い空も遺跡よ〉"
(荒川洋治「タシュケント昂情」詩集『娼婦論』より)
上記の詩の舞台イメージとなったタシュケント(中央アジアのウズベキスタンの首都)は、遺跡の町という。
タシュケントとは、テュルク語で「石の町」という意味だそう。中国では『後漢書』以来、「石国」と呼称していたとか(Wikipedia情報)。
石と言えば、伊東静雄の「八月の石にすがりて」という詩も思い出す。
築城の年は不明。
最後の城主は護佐丸(ごさまる)。1458年、戦いに敗れ没す。
琉球王国統一以前の城。
権力争いがあり、血も流れた。
沖縄戦のとき、陸軍の指揮官として、城跡を通過した米国人シーツが、のち占領下に、琉球列島米国軍政府・軍政長官として再来沖し、ここを公園に、とした経緯がある。
Wikipediaによれば、シーツ長官は、1949年から1年ほどの在任中、沖縄の戦後復興を前進させ、沖縄の人々から"シーツ善政"と称されたという。
また、この地には、沖縄の実業家・高良一(はじめ)氏によって、「中城高原ホテル」という観光ホテルも建てられた(2019年に解体開始)。
(ホテル全景。写真はネット記事、「世界遺産に廃墟が!沖縄の中城城跡にあるホテルの謎を解く」より借用)
工事は何度もやり直しをさせられ、業者泣かせと言われたらしいが、結局、交通の不都合により? 1972年の復帰前後、2カ月しか稼働せず、廃墟となった。
1980年代に訪れたときには、その廃墟に、ざわめきを覚えた。
廃墟というものに、いたく心を揺さぶられる性質があることを改めて感じた出来事であった。
ちょうど、"つわぶき"の季節で、素朴な花が石の城跡によく映えていた。
そういえば、つわぶき、は、石のふき(蕗)と書きますね。
岩場や石の間に自生するところから、由来が来ているそう。
さて1853年、かの黒船艦隊ペリー提督が初めて来琉したとき、この城を測量している。
琉球側が制止するのも聞かず、ずけずけとあちこちを探検・測量したらしい。
💢
しかし、その調査によって、重要な歴史資料ともなっている。
随行画家・ハイネが描いた中城城跡。
(「グスクロード"沖縄の城ものがたり」金武正紀ほか共著.むぎ社.1988より借用)
最近、ハイネが描いた上記の石積み(左端の下部分)が発掘され、地元紙でニュースとなった。
ペリーは、その遠征記録に、
"「要塞の資材は、石灰岩であり、その石造建築は、賞賛すべきものであった。石は...非常に注意深く刻まれてつなぎ合わされているので、漆喰もセメントも何も用いてないが、この工事の耐久性を損なうようにも思わなかった。」と記し、中城城跡の素晴らしさを讃えている。"(引用部分は、中城城跡パンフより)
なお、『ペリー提督日本遠征記』は、最近、原本完全復刻版として出版され、日本・琉球・米国との視点に触れた論考も読んだので、改めて触れてみたいと思っている。
また、中城は最近の調査で、石の刻印も発見されている。
日本の城で発見された刻印は、主に江戸時代。中城のものは、それより200年前と推定されている。
さて、我が家の愛猫は、お陰様で元気で暮らしてくれています。有り難いことです。
相変わらずの、庭さんぽ。
↓ウサギちゃんに似てる?

早朝のサンユウカ、たくさん咲いています。香り良し。
また咲いてくれたヤコウボク(ナイトジャスミン)、佳き香り。↓丸いものは、翡翠色と言われる実。
[読書記録]
遠藤周作「走馬燈-その人たちの人生」(新潮文庫)
病院の待合室にて読み継ぐ。
ほとんどの章で、登場人物たちの人生、運命に涙した。キリシタン禁教令の頃の話である。
永井荷風「老人」「あぢさゐ」(いずれも青空文庫)
久しぶりに荷風を味わう気分になれた。
「老人」は、対比される女性たちの屈託なく生きる姿が印象的。荷風の描写には、よく既視感を覚える。
「あぢさゐ」は、花の名に惹かれて目にとめたが、どこにも紫陽花は出てこない。
荷風は、紫陽花の、色を変え、朽ちていくあたりが好みで、そこに登場人物(女)のすがたをなぞらえてあるとの評を読み、納得するものがあった。下記のネット・ブログ記事を参照した。
先日来、ショスタコーヴィチの「セカンドワルツ」をYouTubeでよく聴く。
最近は、スワンの画像のものでなく、アンドレ・リュウさん演出?の、明るく楽しそうな演奏家と観客と、ダンスに興ずる人たちの映像のものが好き。本来は、出だしのところの憂愁のメロディが好きなのだけれど、これはこれで魅力的。画像のみ(すみません)
今年は、前半の私の祝いの雰囲気から一転して、後半の出だしは、家族の闘病、入院、手術となりました。ほぼ毎日、バスで面会に行っています。
ブログを休んでいる間に、ブロ友さんのご主人様が永眠されました。ブロ友さんのつぶやく思い、感じでいます。
病にある方、家族が闘病中の方、励ましあいながら、頑張って行きましょうね。感謝の日々でもあります。
皆様、お元気で。
ゆっくりのご訪問になりますこと、ご了承下さいませ。