ちょっと資料が欲しくて、先週の日曜日図書館に籠ったんですけど。

基本専門書だよね、のガチガチな保守派の私。

普段は地域の歴史散歩の本とかってあまり手に取らないんですけど。

そろそろ情報がなくて、藁にも縋る思いでそんな本を開いてみれば。

 

あらヤだ、探しているあれやこれや、むしろ知らない情報もたくさん。

 

ごめんなさい、私が間違ってました。

地域の人マジ凄い。

お陰でちょっと先に進めました。

 

よし、父ちゃん市原まで連れてってくれっ!

 

というわけで撒兵隊関連の史跡を探しに、昨日市原に(連れて)行って(もらって)きました。

父ちゃんありがとう。

道も詳しいしコミュニケーション能力高いし、とても助かってます。

 

とはいえ、どこどこの共同墓地、みたいな書かれ方しているところが多いので。

住宅地図でも探せなかったので、全部見つかるとも思ってはいなかったのですが。

 

まずはそんな深城の共同墓地。

無量寿寺というお寺の管理とのことなので、とりあえずそちらのお寺に向かってみました。

そしたら、ちょうどご住職様にお会いできて。

共同墓地のお墓の場所まで案内していただけました。

 

 

と言う訳で、本当に幸先の良いスタート。

お墓には森田栄之助、と刻まれています。

これが埋葬者なのか、どういういわれがあるのか。

まだ資料に行き当っていないのですが。

ちゃんと調べて、場所とかと一緒にそのうちまとめようと思っています。

 

 

宝寿院墓地で小柳常吉。

幕末の時の大関で、ペリーに相撲を披露しています。

 

父ちゃんは私が明治維新関連について調べているって認識しているらしく。

道聞いた人に「相撲取りかい?」って聞かれて、混乱していました。

あいつ相撲取りは探さないだろ、って。

 

お寺と墓地はちょっと離れています。

 

 

ここは着けばすぐでした、下野の本泰寺。

 

 

お墓も本堂のすぐ脇で、こんな探しやすいこと初めてかもしれないと思うと同時に。

余程信頼が厚かったのだろうと感じました。

 

奥村七郎改め、真坂左一郎の墓と顕彰碑です。

元は姫路藩の儒者の息子でしたが、戦いに敗れた後農家に匿われ。

優れた様をかわれ、絶家していた真坂家を継ぎました。

お嫁さんやら色々な世話をしてもらい、教育者として三成小学校の校長を40年務めました。

碑は彼の訃報に際し、生徒門人土地の人々が彼を慕って建立しました。

 

 

五井の駅近くまで戻ってきました。

義軍の本陣として利用された、豪農中島家跡です。

今の勉強堂周辺だったそうです。

 

 

長福寺の山門前は、作家立野信之の生家跡です。

立野家は堀の内様と呼ばれるほど立派な家だったそうで、信之の曽祖父与惣次は敗走した兵士を匿い、野良着に着替えさせて逃がしたそうです。

 

そして次はGoogle先生で見つけました、永津墓地。

墓地も見つけた、写真もある。

なのに見つからない。

 

聞いていた個人の方のお墓内に、あるはずなのに。

そこはやけに真新しい、綺麗なお墓。

もしや、建て替えられたのでしょうか。

 

 

しかしながら、墓誌にお名前が刻まれています。

近澤岩五郎。

この家の方が、戦から避難し、落ち着いたところに戻ってくると。

途中、息も絶え絶えな兵士を発見します。

家に連れ帰り手当てをしましたが、近澤は手当の甲斐なく亡くなってしまい、この永津墓地に葬られました。

 

…凄くない?

 

手厚く葬っただけでなく、改葬時には自分の家のお墓に入れてくれたんですよ。

市原の人、優しい。

その優しさに感動すらします。

 

まあ、お墓がなくなっていても。

このことにポカポカしつつ、墓地を出たその時に。

見覚えのある頭が塀から覗いています。

 

 

あった。

探してたお墓。

正面は植木にすっぽり隠されていました。

 

裏には妻、しねの歌が刻まれています。

近澤の死から数カ月後、1人の女性訪ねてきたそうです。

取ってあった遺品から、彼女の夫だとわかり、墓地に案内すると。

しねは、その場で自害しようとしたそうです。

この家の方が急いで取り押さえ、寄る辺ない彼女を家族の一員として迎え、土地の方に後妻として嫁ぐまで大切に扱ったそうです。

 

…凄くない???

 

この日の探索はここまで。

日当でご飯おごってお終いです。

またよろしく、父ちゃん。

 

本当は後2ヶ所探していたんですが。

そちらは皆目見当がつきませんでした。

そこ行けば調べてあるの全部周ったことになるのだけれども。

 

読みづらさにかまけて、後で後でで後回しにしている五井姉ヶ崎戦争の基本文献読んでないのでそれを読みながら。

もう少しあたってみようと思います。