◆ベルギー・ジュピラーリーグ リールセ1―1ゲルミナル(19日・リールセ) リールセの日本代表GK川島永嗣70 件(28)がホームのゲルミナル戦で4試合連続フル出場し、1―1で引き分けた。川島は後半25分、ゴール裏の相手サポーターから「フクシマ! カワシマ!」とヤジられた。激怒した川島は相手サポーターに向かって抗議、ペットボトルが投げつけられる事態となり、試合は一時中断された。
川島の堪忍袋の緒が切れた。先制ゴールを決めた5分後の後半25分。過熱したゲルミナル・サポーターからのヤジが飛んだ。川島の名にからめて「フクシマ! カワシマ!」と大合唱の罵声(ばせい)に、自らスタンドに向かって抗議した。
「それは冗談にできることじゃない。そう言いました」。すると川島目がけてペットボトルなどが投げつけられた。審判は試合の一時中断を決め、選手たちはピッチから引き揚げた。8分後。「今後選手に向かって物を投げた場合、試合を即刻中止する」と警告アナウンスの後に試合は再開された。
「ずっと向こうのサポーターが『フクシマ! フクシマ!』って言ってたんで。ほかのことだったら許せますけど、それはユーモアじゃない」と川島。フクシマコールは試合開始直後から浴びせられ続け、辛抱は限界にまで達していた。
川島は5月に長谷部、内田らとともに“欧州組”で仙台を訪問。さらに6月にもアスリートによる支援活動「チーム・ニッポン」の一員として再度避難所を訪れ、被災者を激励している。自身の目で震災被害の甚大な様子を見てきただけに、軽々しくダジャレでちゃかすような振る舞いを看過することはできなかった。
試合は中断再開後、川島の怒りに押されるようにリールセ・イレブンが猛攻を開始。攻撃にかかりすぎるあまり守備がおろそかになってしまい、ミスから逆に失点してしまった。「今日はやっぱり、後味の悪い引き分けだったんで…。気持ちは良くないです」。勝ったように大騒ぎを続ける相手サポーターの声が響く中、川島は無念さをにじませていた。