昼のニュースで今夜はスーパームーンだと言っていた。
空調が壊れかけの事務所は窓から入る風でかろうじて涼しさを維持している。
パソコンに向かって簡単な書類を作っていると聞き覚えのある足音が
もういい時間だから帰ろうと
私もパソコンの電源を落としてカバンの準備をしていると腕を掴まれた
少しだけ…少しだけ…
スチール製の机に手をつかされてあられもない姿になる。
一日働いて汗を吸収したシャツの下は下着だけで、
片手でホックを外されたら下に落ちた
唇に指を押し付けられて、快楽に酔いしれる
目が見開かれて瞳孔さえ広がる
いつもこんな感じだ。衝動的に押さえられなくなって躯を重ねる
快楽と快楽の間に不意に発せられた言葉も耳に入る前に床に落ちた

同意なんてあってないような物。初めてした日からずっと。
一回だけでも抱かれたくて、気持ちを伝えた私に貴方は少し困りながらも受け入れてくれた。
世間ではこれを略奪だと言うのだろう。

歪みきった感情を重ねる私達を、月は嘲笑う
……これも一つのアイの形……