元々は脱水から始まった母の体調不良だったが
あれよあれよと入院になった。
これを機にやっと
やっと
母に許可をとって、というか
半強制的に介護サービスを導入する準備をしていた。
母は常々、
老人ホームには行きたくないと言っていた。
デイサービスも拒否。
でもさ、老人ホームのお世話にならないように
デイサービスに行って機能の維持をするんじゃないの?
そのうちの一つ
介護認定が母の入院中に行われるようになった。
介護認定の方はもちろん
家だけではなく病院にもどんな状態でもきてくれる。
今の母は介護認定をお願いしていた時期よりも
おそらく介護が必要な度合いが高まっていると思う。
今後どのくらい回復するかはわからないが
最初は様々なサービスを受けれやすくなるということになるだろう。
その時の状態によって
使えるサービス、お金の融通
など変わってくるものなのだから
介護認定というのは家族にとっては
固唾を飲んで待つものではないだろうか。
一方、すでに施設に入所している父のところへ
兄が母の状況を報告しに行った。
父は母から嫌われていた。
若い頃、父は遊びほうけていて
家事育児など一切しなかったと何度も聞かされた。
(借金や暴力、浮気などはない。多分。)
時代的なものもあったのではないかとも思うが、
若い時の恨みつらみが
時間を経て老年期に爆破した。
5年前、散歩中に倒れたところを発見され
そのまま入院、施設へと移った父は
母の希望により家に返されることはなかった。
父はしきりに家に帰りたいと訴えるが
それは叶うことはなかった。
しかし父は意外にも母を憎むようなことはせず、
何というか
飄々としていた。
わりといつも飄々としているのだが
そんな父の態度が
逆に母の逆鱗に触れていたのかもしれない。
ケンカらしいケンカはなかったと
子供の目から見て思う。
はが一方的にぷりぷり怒って
父は苦笑い程度。
まあ、怒ってるのに苦笑いって
ムカつくけどな
そんな父に兄が母の入院を知らせると
父は涙を流したそう。
えー
お父さん、あなた嫌われてるよ
父の母を大切に思う気持ちは
今まで届けられることはなかったのか、
父が年齢を重ねて涙もろくなったのかはわからない。
でもまさにすれ違っている。
そしてそんな両親を見てせつなくなった。
大事な人には普段から
大事な人が喜ぶ形で向き合う必要があると感じた。