実家を手放すことになった。
ほぼ全てのものを捨てることになると思うのだが
かなり手強いものの一つに人形があると思う。
特に
雛人形。
人形って捨てるとなんか良くないことが起こるとか
そんなことを連想させるものだと思うものの一つだ。
私の母は心配性なためそこのところ
ぜーーーーったいに気にするだろうなと思っていた。
そして案の定気にしていた。
しかし基本的には子供達に迷惑をかける形は避けたいため
「あんたら(私たち兄弟)のいいようにして」
と言われていた。
雛人形って女の子のお祭りのものなので
長女である私のものになるのだろうか。
厄介ではあるが
実家の片付けを主にやっている兄から
「雛人形と羽子板どうする?」
と連絡があったため
この厄介ごとは私が引き受けようと思い、
「私が処分するからケースは捨てておいて」
と返信をした。
そして母に面会に行った際にも
私が人形供養でお雛様を処分することを伝えた。
今回調べることで初めて知ったのだが
お寺などで人形供養をしているところは意外に多く
『この箱に詰め放題で◯千円』
というふうにされているところが多くあった。
今住んでいる家から割と近いところのお寺の目星もつけて
あとは実家に行って引き取って申し込みするだけだ
と思って母にもその旨を伝えた。
そうしたら
母「やっぱりお寺でもお雛様を燃やすのは良くないと思う
お雛様は捨てるものでも燃やすものでもない。」
もうね、
「はあああ〜〜〜〜〜?」
って感じ。
私たち子供に家の片づけさせて
一任をさせておいて
気に入らないここがあればこれだ。
しかも自分は弱々しい老人オーラを醸し出して
こちらに罪悪感を植え付ける天才だと思った。
お雛様を処分しなかったら
とっくに日本中、お雛様で溢れかえってるよ。
(そんなことあるかい)
日本中のお雛様は毎年新しく作られるのに
お雛様はどうやって新陳代謝していくんだ?
じゃあ家にあるお雛様はどうするか聞いたところ
母「あんたがもらってくれればいいんだけど」
「私はいらん」
即答。
ここは私の意見をしっかり伝えなければならない。
いらないと伝えたことは
子供の頃から母の機嫌を伺ってきた
私の最大の冒険だった。
母「そうか〜。じゃあどうするかねえ」
これでうやむやにして答えを先延ばしにして
自分の思い通りに動かそうとする
母の魂胆に私はもう乗らないと決めた。
「私がもらってもお寺に供養しに行くだけだからね。
それ以外の選択肢はないよ」
ときっぱり断ってその日は帰宅した。
ひどい娘と言われそうだが
これはあなたが育てた娘だ。
今回の雛人形を買ってまでもして。
物に罪はない。