当時、東京では毎日、朝7時40分に高輪の議員宿舎を出発。自民党本部で8時から開催される政務調査会の部会に野中先生は、出席していた。私も党本部に到着して野中先生を降ろすと駐車場に車をとめて7階の会議室にかけあがる。すると先輩秘書も部会の資料を取りに来ている。各会議室では、部会の他に議員連盟というものも開催されていたりする。まず、私と先輩秘書は、議員連盟をどこでやっているかを確認して先に議員連盟に出席してから部会をまわるようにしていた。
議員連盟というのは、各種団体などの要望を政策に反映するためにバックアップする有志議員の集まりで議員が加入している議員連盟に、毎月歳費からいくらかの会費を納める。余談になるが、野中先生は、かなりの数(多い時で157議員連盟に加入)の議員連盟に加入していて、歳費から会費を相当額引かれていた。また、歳費から引かれていたものは、どのようなものがあるのかをあげると党費、派閥の会費、地元の自民党県連の党費、議員連盟の会費などで、それを納めると実際の歳費の手取りは、40万ぐらいであった。それでも議員連盟に加入するには理由があり、例えば選挙の時に、その議員連盟に関連する団体から推薦をもらえて応援などもしてもらえる。
党本部で朝から開催されている議員連盟に先輩秘書と私は、部会では、議員本人しか机の上に置かれている朝食は食べられないが、加入している議員連盟は、会費を議員が払っているので秘書が代理で出席しても机に置かれている朝食を食べても大丈夫なのである。いくつかダブって議員連盟が開催されていると各議員連盟を覗いてどんな朝食が出されているのかをチェックして自分たちが食べたい朝食のところの議員連盟に加入していなくても代理出席しているフリをして机に座って朝食を食べていた。先輩秘書と同じ議員連盟に出ているので、うちの事務所は、2人分をその議員連盟の会議で朝食を食べていることになる。また、ある時は、野中先生が出席しているのに、私たちは気がついてないふりをしてその議員連盟に先輩秘書と一緒に代理出席をしているようにして出されている朝食を食べていたこともあった。野中先生は私たちをチラチラ見て3人分をその議員連盟で食べていることになるので、困った顔をされていたこともあった。
朝食を食べ終わると今度は、野中先生が、出席していない部会に入って資料をもらい誰が何を発言されているのかをメモを取り、事務所に戻ってから野中先生に誰がどのような発言をされていたかを報告した。
私は、東京にきてから自民党の部会で、毎日繰り広げられる議論を聞いて、自民党は右よりの考えの政党と思っていたが、共産党が言っているようなことと近い意見を言う議員もいたので驚いた。改めて自民党という政党は、幅が広く、当時の私からすると新鮮であった。あらゆる意見が出て、それを部会長が集約していき最終的には、一つにまとめていく政党であるということを知った。また、部会で法案が議題になる時には、国会に提出する前の段階で議論するため、その中で修正されていき、国会に提出される段階では、自民党の中で意見が出尽くしているため、極端に言うと国会に提出してもほとんどの意見が提出法案の中には、吸収されている。委員会の質問を聞いても、自民党の中で議論したものと同じような質問が出ているので、私は、国会の委員会を見ているより、部会の議論を聞いているほうが楽しかった。また、部会で法案によっては何人もの議員が強行に反対されて、法案が吹っ飛んでしまう場面も見てきた。部会に出ていて議員同士が対立したり、ひとりが意見を言うと違う議員がまた、別の意見を言って議論がされ活気があり、政治は生きものであるということを実感した。また、部会では、同じ選挙区で争っている議員がいるので、同じ選挙区の議員を牽制しながら意見をされていたのも見てきた。
また、私は、部会ではものすごく楽しみがあった。部会で浜田幸一(通称:ハマコー)先生の姿を見ると浜田先生の出席されてる部会に私たちには、あまり関連してない議題でもすすんで出ていた。浜田先生と鈴木宗男先生、松田九郎先生の3人がだいたい同じ部会に出て来られる。そして、その部会で役所の法案説明が終わると浜田先生が立ち上がり、いきなり「いいか、ここにいるみんな俺の言うことをよく聞いておけ!」と言って演説が始まる。浜田先生の演説が面白くて「待ってました」とばかりに思って聞き入っていた。浜田先生がやり出すとたいがい、その部会の議題が吹っ飛ぷ。部会長をされている先生も仕方ないな。というような苦笑いをして浜田先生の演説をまとめようとされるのだが、益々ヒートアップするので見ている私も興奮する。延々と続いた浜田先生の演説が終わると鈴木宗男先生、松田九郎先生と続いて発言が始まる。その発言が終わると浜田先生ら3人が立ち上がり、別の部屋でやっている部会に出られるので、私もその部会に移る。いわゆる浜田先生、鈴木宗男先生、松田九郎先生の追っかけをしてまわっていたのである。部会長も役所もたまったものではないが、浜田先生の言われている話は、正論で、毎朝、浜田先生を見つけて追っかけるのが楽しみだった。恥ずかしい話だが、この頃の私は、自民党の部会や調査会で議論されている内容などなんの理解も出来ていなく、ただひたすら部会に出される資料を集めるのとその部会で何先生が、こういう発言をされていた。というメモをとるのに必死だったのであるが、先生方の活き活きした活発な議論を聞いていて毎朝、党本部がキラキラと眩しく輝いているようで、部会に出るのは楽しかった。
今日のところはこれぐらいにして、また、改めて私が見てきた続きを書いていこうと思う
議員連盟というのは、各種団体などの要望を政策に反映するためにバックアップする有志議員の集まりで議員が加入している議員連盟に、毎月歳費からいくらかの会費を納める。余談になるが、野中先生は、かなりの数(多い時で157議員連盟に加入)の議員連盟に加入していて、歳費から会費を相当額引かれていた。また、歳費から引かれていたものは、どのようなものがあるのかをあげると党費、派閥の会費、地元の自民党県連の党費、議員連盟の会費などで、それを納めると実際の歳費の手取りは、40万ぐらいであった。それでも議員連盟に加入するには理由があり、例えば選挙の時に、その議員連盟に関連する団体から推薦をもらえて応援などもしてもらえる。
党本部で朝から開催されている議員連盟に先輩秘書と私は、部会では、議員本人しか机の上に置かれている朝食は食べられないが、加入している議員連盟は、会費を議員が払っているので秘書が代理で出席しても机に置かれている朝食を食べても大丈夫なのである。いくつかダブって議員連盟が開催されていると各議員連盟を覗いてどんな朝食が出されているのかをチェックして自分たちが食べたい朝食のところの議員連盟に加入していなくても代理出席しているフリをして机に座って朝食を食べていた。先輩秘書と同じ議員連盟に出ているので、うちの事務所は、2人分をその議員連盟の会議で朝食を食べていることになる。また、ある時は、野中先生が出席しているのに、私たちは気がついてないふりをしてその議員連盟に先輩秘書と一緒に代理出席をしているようにして出されている朝食を食べていたこともあった。野中先生は私たちをチラチラ見て3人分をその議員連盟で食べていることになるので、困った顔をされていたこともあった。
朝食を食べ終わると今度は、野中先生が、出席していない部会に入って資料をもらい誰が何を発言されているのかをメモを取り、事務所に戻ってから野中先生に誰がどのような発言をされていたかを報告した。
私は、東京にきてから自民党の部会で、毎日繰り広げられる議論を聞いて、自民党は右よりの考えの政党と思っていたが、共産党が言っているようなことと近い意見を言う議員もいたので驚いた。改めて自民党という政党は、幅が広く、当時の私からすると新鮮であった。あらゆる意見が出て、それを部会長が集約していき最終的には、一つにまとめていく政党であるということを知った。また、部会で法案が議題になる時には、国会に提出する前の段階で議論するため、その中で修正されていき、国会に提出される段階では、自民党の中で意見が出尽くしているため、極端に言うと国会に提出してもほとんどの意見が提出法案の中には、吸収されている。委員会の質問を聞いても、自民党の中で議論したものと同じような質問が出ているので、私は、国会の委員会を見ているより、部会の議論を聞いているほうが楽しかった。また、部会で法案によっては何人もの議員が強行に反対されて、法案が吹っ飛んでしまう場面も見てきた。部会に出ていて議員同士が対立したり、ひとりが意見を言うと違う議員がまた、別の意見を言って議論がされ活気があり、政治は生きものであるということを実感した。また、部会では、同じ選挙区で争っている議員がいるので、同じ選挙区の議員を牽制しながら意見をされていたのも見てきた。
また、私は、部会ではものすごく楽しみがあった。部会で浜田幸一(通称:ハマコー)先生の姿を見ると浜田先生の出席されてる部会に私たちには、あまり関連してない議題でもすすんで出ていた。浜田先生と鈴木宗男先生、松田九郎先生の3人がだいたい同じ部会に出て来られる。そして、その部会で役所の法案説明が終わると浜田先生が立ち上がり、いきなり「いいか、ここにいるみんな俺の言うことをよく聞いておけ!」と言って演説が始まる。浜田先生の演説が面白くて「待ってました」とばかりに思って聞き入っていた。浜田先生がやり出すとたいがい、その部会の議題が吹っ飛ぷ。部会長をされている先生も仕方ないな。というような苦笑いをして浜田先生の演説をまとめようとされるのだが、益々ヒートアップするので見ている私も興奮する。延々と続いた浜田先生の演説が終わると鈴木宗男先生、松田九郎先生と続いて発言が始まる。その発言が終わると浜田先生ら3人が立ち上がり、別の部屋でやっている部会に出られるので、私もその部会に移る。いわゆる浜田先生、鈴木宗男先生、松田九郎先生の追っかけをしてまわっていたのである。部会長も役所もたまったものではないが、浜田先生の言われている話は、正論で、毎朝、浜田先生を見つけて追っかけるのが楽しみだった。恥ずかしい話だが、この頃の私は、自民党の部会や調査会で議論されている内容などなんの理解も出来ていなく、ただひたすら部会に出される資料を集めるのとその部会で何先生が、こういう発言をされていた。というメモをとるのに必死だったのであるが、先生方の活き活きした活発な議論を聞いていて毎朝、党本部がキラキラと眩しく輝いているようで、部会に出るのは楽しかった。
今日のところはこれぐらいにして、また、改めて私が見てきた続きを書いていこうと思う