愛と認識との出発(倉田百三)4君は私と離れるという。 けれども私は君を 放したくはない。 君が離れたがれば ますます私の側に置いて 私の温かい息で 君の荒んだ胸を じんわりと包んでやりたい。 君よ、たとい今私と 離るるとも君が傷ついたなら また帰って来たまえ。 潤える瞳と 温かな手とは 君をいれるにやぶさかでは ないであろう。