35年間ありがとうございました。

高野己保さんも、原発事故がなかったらお会いすることがなかったお一人です。

昨日の12月30日は、高野病院院長が、火災でお亡くなりになった命日です。

密かに合掌させていただきました。

 

 

 

あちらは福島第一原子力発電所から南に22キロ、

こちらは北に23キロ。

 

 

私が発信するSNSをご覧になっていて、

当時、事務長だった己保さんが、子どもたちに食べさせてくださいと、

突然お菓子のプレゼントを贈ってくれたことが、

私たちの繋がりの始まりでした。

 

 

あの日、

高野院長がお亡くなりになった日の夜、

私たちは某巨大会社についての意見交換をメールでやり取りしていました。

 

何度か、やり取りしていたら、

急に返信が途切れて、

どうしたのか?と思いました。

 

まさかの火事。

どれ程のショックと、喪失感を一度に味わったことでしょう。

 

 

ご老体に鞭打って、お父様の高野院長は被災地で患者さんを守るために、奮闘していらっしゃいました。

 

院長のお言葉を、己保さんから伺うたびに、

本当に立派なお方だったと、

改めて敬服しています。

 

 

いま、ご存命であるならば、

この病院の現状や、

復興のあり方、

己保理事長が奮闘している様子を何と仰るのか

お伺いしたいです。

 

 

南側と北側と、

お互いに励ましあいながら、この数年間を乗り越えてきました。

 

 

お金もない、力もない私は、

毎月、

併設する老人施設にお習字やフラワーアレンジメントの講座を開きに通っています。

少しでも、己保理事長の負担が減るようにとの思いから。

 

 

私自身がくじけそうになると、

桁違いの彼女のお金のやり繰りや、

県や巨大会社との交渉を思い、

彼女も頑張っているのだからと、

自分を奮い立たせています。

 

 

2018年最後のブログは、

高野病院己保理事長のメッセージで閉めたいと思います。

 

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高野 己保

医療法人養高会高野病院理事長

 

 

              【ラブレター】

 

「もぉ~、さっちゃんだめだよぉ!!」と怒り口調の私の言葉に、

 

「妹がいたらこんな感じなんだねぇ~」とふわりと返してくるさっちゃん。 

 

 

「嫌な人だったら、ピンポンダッシュで逃げる!」

つもりで、初めて訪れた南相馬市の教室で、

最初に感じたのは、

とても良い意味で「わぁ~、この人そっけないわぁ」(笑)だった。

 

 

居心地のいいそっけなさ…。

 

 

初対面で、

あれやこれや過大にもてなすではなく、

我が家に帰ってきた時のほっとする、

静かな優しい空気間が、

ピンポンダッシュで逃げる気満々だった私の足を止めた。 

 

 

あれから数年しかたっていないけど、

他人のくせに妹面して、

お姉ーちゃんに説教するポジションを得てしまった私を、

 

自分が大変な時でさえ私や高野病院を心配して、支えてくれたさっちゃん。

 

 

私は番場塾の番場先生も、

番來舎とベテランママの会の番場さんも知らない。

 

 

世の中で良くも悪くも言われている番場さんのどちらも否定も肯定もするつもりはない。

 

 

だって目の前にいるさっちゃんが、私にとっての番場さち子さんなんだもん。

 

 

 私はさっちゃんが、どこの誰よりも強い人だって知っている。

 

何があっても平気な顔をしていられるのは、

人より多くの痛みを知っていて、

どんな状況でも、人を信じる心を手放さないから。

 

 

どんなに手ひどく裏切られても、

陥れられても、

人を信じることをやめないさっちゃん。

 

 

利用されるだけ利用されても、

与え続けるさっちゃん。

 

 

そんなさっちゃんの隣で、

これからも私は、「だからだめなんだってばぁ~」と説教し続けるつもり。

 

 

私たちはいつも何かと戦っていて、

お互いの痛みを、我がことのように共有しているけど、

 

 

常に前を向いて、

顔を上げて、

ニッコリ笑って、未来は明るいと信じてる。

 

 

だから絶対負けないよね!! 

 

んじゃ、今日も遅くならないうちに帰って、ちゃんとご飯食べてよね!!

 

水分補給もね。

 

アルコールは水分補給と違うからね!! 

 

 

口うるさい妹より

 

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己保ちゃん、いつもありがとう。

今年も子どもたちにお菓子のプレゼントもありがとう。

もうなかなか広野を訪ねることはできなくなるけれど、

いつも遠くから想っています。

 

来年はお互いにいい年になりますよ。

きっと!