・正しいものの見方
仏教の教えで
八正道
というのがあります。
正見・しょうけん
正しく見る
正思・しょうし
正しく思う
正語・しょうご
正しい言葉
正業・しょうごう
正しい行動
正命・しょうみょう
正しい生活
正精進・しょうしょうじん
正しい努力
正念・しょうねん
正しい気遣い
正定・しょうじょう
正しい精神統一
この中で一番大切なのは、
なんだと思いますか
答えは
正見です。
正しく見るのが一番難しい。
見ることから、
思念や判断や行動が生まれますから
一番大切なのです。
第一印象が大切なのは、コレ。
有名な一休のお話があります。
一休は、曲がった松の前に
「この松をまっすぐ見た者に褒美を与える」
という立札を立てました。
それを見た村人たちは
逆立ちしたり、上から見たり
寝転んでみたりするのだけれど
曲がった松は、曲がったまま。
そこに蓮如上人が通りかかって事情を聞きました。
すると蓮如上人は
「うん、この松はまっすぐだな！」
と言って去って行きました。
どういう意味か分かりますか
蓮如上人は、
曲がった松を、曲がっている松だ
と「物事」をまっすぐ受け止めた、
という意味です。
まっすぐの意味違いですね(笑)
非常に分かりやすいお話です。
正見。
「正しさ」は、人によって違います。
だから
多角的に物事を見なければなりません。
村人たちも、いろんな角度から見ています。
10人いれば、10人の正しさがあって
多数決になるのが世の理ですが
松はやっぱり曲がってたんですよ。
「正しく見る」とは、こういうこと。
しかし…
間違っていたと感じていても
その正しさを押し通さないと
心が壊れてしまうときもあると思います。
エゴの場合も多々あるのですけども。
占い師は、
そういった方々のそばに寄り添う仕事です。
にこうさも未熟者故
正しさとは何か？
に答えは出ていません。
でもそんなときに思い出す言葉があるんです。
自分の価値で人を責めない
１つの失敗で全てを否定しない
長所を見て短所を見ない
心を見て結果を見ない
吉田松陰のコトバ。
これが出来ないときは
自分もエゴの塊になっているのだと思います。
村人たちは、曲がった松をまっすぐに見ようとしました。
でもそれは、
物事を曲げて、受け止めようとする努力です。
「心を見て結果を見ない」
心の内では「曲がっている」と認識しながら
「褒美」という「縁」に惑わされて
心も結果も見ないという最悪な状況です。
リア充してます、と見せかけてるのとか
典型的にコレ。
あなたが今、苦しみの中でいて
曲がった松をまっすぐ見ようとしているなら
褒美という「縁」に惑わされる
自分の中の「因」
を見つめることから始めませんか。
人は
原「因」と結「果」が分からないと
モヤモヤする生き物ですから
わかっちゃうと
スッキリするもんです。
これを「因縁果」と言います。
「なぜ？」を5～７回繰り返すと
自分の因にたどり着けますよ～。
ちなみに。
立札の裏には
「蓮如上人以外の人に限る」
と書いてあったので
褒美はもらえませんでした(笑)
一休も、蓮如上人には
適わないことが分かってたんですね
心を軽くしませんか
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