私はまだまだ若輩者ですが、少し意見を求められましたので、少しばかし、代理ミュンヒハウゼン症候群という精神疾患に関して、書いていきます。


ですが、私は医師ではありませんから、診断を出すことはできませんし、あくまで児童心理カウンセラーとしての立場でしか関われませんから、何かとモヤモヤがあるかもしれません。


その上で、代理ミュンヒハウゼン症候群は、医療虐待ですから、その疑いがあれば、児童相談所に報告することがまず第一の選択だと、私は思っています。これはこの疾患に関わらず、面接にお越しになる児童において、常に意識していることです。けれど、最近の児童虐待におけるニュースを見ておりますと、実は代理ミュンヒハウゼン症候群であった可能性という事例がいくつかありますね。


代理ミュンヒハウゼン症候群というのは、子どもの身体をわざと傷付けたり、病気だと決め付けたり、仕向けたりし、それらに対する看病をしている自分を周囲に見せながら自己を満たして、自分の株を上げることに陶酔している疾患ですから、それを否定することはその人を否定することになるだけに、対応はより慎重に行い、距離感などにも意識しながら面接をしなければならないと思います。


といいますのも、その背景には、その人自身が代理ミュンヒハウゼン症候群の親や環境で育ったという育歴があったり、また、それによる愛着障害やパーソナルティ障害である可能性を視野に入れる必要もありますから、その治療には時間がかかり、特に歳を重ねれば重ねるほどに、価値観などが固定観念となり、その人をさらに固執させますから、思考を変える作業、所謂、認知行動療法における作業を拒むことや、立場なども意識されたりし、年齢だけでその人を判断したり、他人に意見を求めながらそれは聞いていない、または怒ったり泣いたりされる分、暖簾に腕押し、馬の耳に念仏ということも多いため、対応を決めたなら、根気が必要だと思います。


しかし、対応を決めたとしても、関係作りなども難しく、言葉には注意が必要で、気に入らないともう来ないということもあり、基本的には自分の都合で動いてくれる人を求めていることもありますから、依存など、様々なことに気を付けなければいけないので、最も対応が難しい疾患ではないかと、私は思います。


そして、児童心理カウンセラーとしては、やはり虐待を受けている児童を何よりまずは保護する必要があると感じますから、その児童のケアについて考え、それを行った者に対してもしっかりとケアしながら、双方における治療を様々な専門家と共に行っていくのが大事なのではないでしょうか。