『甘えの構造』という精神分析臨床医の土井健郎さんが書かれた本を読み終えた。
土井さんが、多年の研究成果と、深い思索の中から、日本人独特な「甘え」の心理に着目、
それから人々の日常の言動を奥深く規制し、
また拠り所となっていることを深く掘り下げた本だ。
この本の全てを信じるというわけではない。
自分を見つめる作業は辛かったけれど、
自分の中の「甘え」を明確に分析できて、違った視点を知ることができた。
人間関係に対するストレスが
自分が思っている以外に、
「甘え」という部分において、大きくストレスがかかっていると感じた。
すぐに、甘えの精神を卒業することはできないから、
客観的に、
「私は甘えの精神があるから、ストレスがかかっているんだ。」と理解し、
ストレスを大きくしないようにしていきたい。
1971年にこの本が出版されたとは、素晴らしいと思う。
作者の土井さんが「甘え」を問題にされるようになったのは、
アメリカ人との感じ方や、考え方の違いからだそうだ。
そういう観点からおいても、
異国に行くこと、異国の方と話すことは
とても大切なことなように思う。
母が昨日「私は人間が大好き!色んな考え方の人がいて、面白い!嫌いな人がいない。」と輝く笑顔で言っていた。
健康的だ!太陽だ!
昔は心の病気が今より少なかったのは、
ただ今生きることのみ必死だったからかな。