自分の足元をきれいにしないで

 

足元の一花の神秘さを

 

 

自分の身体をきれいにしないで、

 

葉の一つゆの美しさを

 

 

自分の家をきれいにしないで

 

壮大なる海の懐の深さを

 

 

自分の心を清めないで

 

人々の一片の優しさを

 

 

自分の苦しみから逃げ出して

 

人々の深い悲しみを

 

 

今目の前の人を心安らかにできないで

 

はっとする宇宙の一瞬の美しさを

 

ひとかけら ひとかけら 感じとれるはずがなかろうな