世界は今ドンドン旧態依然の価値を守るために、キナ臭い準備に追われる。
既に次元は変わったと言われる方も沢山いるけれども、人の守りの観念はそんなに甘くはない。
果たして地球は次元が変わったとして、僕たちがどれ程に共に進化への道を歩く覚悟に、目覚めているのか。
天災に直面したなみに、スタートラインを設定しているのかを、真摯に捉えてみないとならない。
昨日この前の出張中に、スタッフのアヤヤが車の中で見つけた、世界一美しい記録映画【極北の怪異】という無声映画が届いていたので観ました。
僕の大好きな極北の人類ライフスタイル。
この明るさ、ポップさが大好きだ。
とにかく強い生命体。
故に明るい。
そして完璧に、畏怖の念と畏敬の念が、一つに対立せずに融合している。
そこを生きている。
地球で生きるって、こういう事じゃないのかと。
それに、本気で幸せを感じ取る。
何を成したかじゃなく、どうこの地球で命はって生きたか?
命を燃やすほどに、大風呂敷を広げないと生きれなかったのが、レビーストロースの【野生の思考】に出てくる人達の、生き方から学んだ哲学であり、思考なんじゃないかな。
2030年、地球はもう一度、この生きる基本を僕らに提示してくる。
そうならないとしたら、昨日届いた内田樹さんと白井聡さんの対談本【属国 民主主義論】のように旧態依然の脳は戦争を作り出す。
それほどに、資本主義は劣化した。
どちらの道でも、もう一度僕らは強い精神(強い程にポップ)に裏打ちされた、強い生命が試されるのでしょう。
いつからそう感じて生き始めたのかと言えば、18年前の40歳。
ノウノウと都市部旧態依然の脳が作り出すバーチャル舞台仕事に生きていた。
日本で始めて無農薬の農業に、自らのご夫婦の農薬による癌から転換した、福島のエゴマサミットを主宰されていた今なきお爺さんに、もうそんなことしている時間はないとハッキリミクダリハンを突きつけられた。その時を今でも鮮明に覚えている。
そして、40歳の体力気力で、その生活に馴染む身体への入口は、今しかチャンスがなかった。
始めて木を倒し、10段の棚田を造り、家畜を育て解体し、炭素埋設で水を操り、矢じりからモリを造り鹿を射止め、台風の直後にカヤックで島を渡りと、取りつかれたように自分の解体をした。
少しは星野道夫さんが見た憧れの極北の人類の、思考の入口に立てだした。
すっかりと、左脳が黙り出す。
右脳しか便頼りにならないと深く深く気付く。
一体、何処まで自分は、本当の人類から紆余曲折したかと、思い知らされた。
結局、そこの脳に戻らないと、人類は生き方を変えれないと。
僕は不器用だから、内田樹さんや須田さんのように、身体ワークをしながらそれを皆さんに提示する、術を持ち合わせていなく、丸ごと自分を転換させた。
勿論それを手伝ってくれたのが、二年間の山伏修業だったけれども、野生の中で創造的に生きるは、実はイヌイットは皆さんそう生きなくては、生きれないという最大の最愛の地球からのプレゼントを、しっかりと認識していたからこそ、生きた哲学を地球から頂いていたのでしょう。
そうして、十八年目の今、新たな集落移住者を8名受け入れて、この15名の運命共同体は次のステージに向かう。
冬の前と冬の間に来る総数6名は、きっと一生忘れられない畏怖の念と畏敬の念が入り交じった、価値がそう取っ替えされる秋から春を感じることでしょう。
何せ6名分の住みかを、十月の1ヶ月で創るのですから、え!こんなにやれてしまうと驚く事でしょう。
だって、極北の地でイヌイットは一時間で、その日の住まいであるイグールをお父さんお母さんで創れてしまい、皆、其ほどの食料の備蓄なしで地球に身を任せていながら、ここまで明るくポップなんだから、生きる力を僕に魅せつけて下さる、魂の先生がこのイヌイットのナヌークなのです。
だから、今、早朝ミーティングは、遂に野生の思考になって来たのでしょう。
まさに、此からを生き抜く指南書のビデオと旧態依然の思考を一層させる本なのです。
そこをモースが解説し、それを中沢新一さんが紐解き、更に旧態依然の脳が分かりやすいように今の我々の脳の欠落を内田樹さんが紐解いて下さる。
そして、その眼差しはこうだよって、星野道夫さんがレンズ越しに見た眼差しの在り方を教えて下さる。
それを確認させてくれる、この自然と生きた先人が何時も、僕らに毎日こうやって生きるんだと教えて下さる。
昨日は、そのお一人Kさんが、
働くの前に、先ずは動くだろう。
動くうちに、人が成長させられて働くになるだろう。
今の働くは、金から始まるだろう。
そして、本当の動くは、自然の都合に合気して、動かされるだろう。
その結果、お金が頂けるはずが、今は動いてる奴には金が回って来ないから、俺は家族にお父さん動いているばかりで働いてないと、言われるんだ。仕方がない男だと、言われる。
決して謙遜じゃなく。
そうして、このような人は、今でも日本中に沢山おられる。
この方々に、無料の福祉でお返ししたい。
僕は辺境の強くて本気で温かい人が、とにかく大好きで仕方がない。
そして、いつの日か自然と共に他者の為に先ずは優先して動く人が、働くって稼ぐにゃあ(山形弁)って言われ、こういう辺境に張り付いていた先人が若い人の目標になる背中だよって、決して東出融なんかじゃなくて、今も今ままでも絶えず辺境で動いて動いて来た爺さん婆さんだよって、僕はただ伝える人でいたいのです。
だから、僕は此れからきっとドンドン増える、新辺境始民(自分のスタンスで行き来するも含めて辺境の新しい始まりを創る民)にそう伝えて行きたいなー。
僕は彼らによって、元を辿ればイヌイット ナヌークによって、生かされているだけだから。