南海トラフと相模トラフのダブル巨大地震‼
「スロースリップとは、プレートとプレートの境界がゆっくりとズレ動く現象」
今このスロースリップと思われる群発地震が四国と九州の間の豊後水道と千葉東方沖で発生しているのだ!
確かに私は四国愛媛県の佐田岬半島付け根(伊方原発)近くに住んでいるが、4/17に宇和島近くの愛南町と宿毛で震度6弱の地震が発生して以来、震度1〜3程度の群発地震が相次いている。
南海トラフ付近だ。
相模トラフや南海トラフは太平洋プレートやフィリピン海プレートがユーラシア大陸プレートに潜り込んでいる。
この巨大地震が30年以内に高い確率で発生することが予想されている。
さらには豊後水道と千葉東方沖では予兆と見られる群発地震が相次いでいる!
岸田文雄自公政権は、日本の安全保障を考えるのなら、防衛費倍増や原発回帰の前に地震に備える手立てを実施していくべきではないのか?
先ずは伊方原発等の稼働中の原発を停止・廃炉にするべきだ!
今年に入り、大きな地震が立て続けに発生している。つい震度にばかり目がいってしまうかもしれないが、「小さな地震」にも注視したい。
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気象庁の調べによれば、4月16~22日の1週間に観測された地震活動は6000回以上。そのうち、豊後水道だけで2079回にものぼっている。その大部分を占めるのが震度1程度の「人間が感じることのできない小さな揺れ」だ。
前編記事『ホタルイカ大漁は南海トラフ地震の前兆か…! 各地で起こる不気味な揺れの「正体」』より続く。
スロースリップが大地震のトリガーに
この現象は、いま急速に研究が進む「スロースリップ」と関係が深い。京都大学防災研究所助教で、スロースリップを専門に研究している西川友章氏が解説する。
「スロースリップとは、プレートとプレートの境界がゆっくりとズレ動く現象を指します。どれだけゆっくりかというと、通常の地震であれば、プレートは1秒に1mくらい動きますが、スロースリップは1日に1cmほど。そのため人間には知覚できないのです」
スロースリップが注目されるようになったきっかけは、東日本大震災。震災前、震源地である三陸沖で発生していたため、何らかの因果関係が示唆された。西川氏が続ける。
「なぜスロースリップが大地震の前触れとなりうるのか、現段階では主に2つの仮説があります。
一つは『大地震の滑り始めである』という説。地震は断層の滑りであって、いきなり大きく滑ることはできない。まずはゆっくり滑り始めるが、それがスロースリップとして観測されるというものです。
もう一つは『スロースリップが余分な力を近くのプレートに与えてしまい、その力により大地震が発生する』という説。プレートの境界に力が加わってひずみが蓄積し続け、それが限界に達すると大地震が起こる、というわけです」
相模トラフを刺激する揺れ
気象庁もまた、スロースリップという用語こそ使っていないが、通常と異なる「ゆっくりすべり」が発生した場合、「巨大地震注意」の発令をすることになっている。
そんな危険な前兆が、豊後水道以外でも発生しているエリアがある。それが千葉県東方沖だ。2月26日から3月25日までの1ヵ月、震度1以上の地震は48回を数える。昨年の同期間では6回だったことを考えれば、その異常さがうかがい知れる。
「そもそも千葉県東方沖は、スロースリップが5~6年に1回ぐらいしか起こらないエリアなので、発生すること自体が非常に稀なんです。先述した大地震に関連する仮説でいえば、後者のメカニズムとかなり近い状況にあり、大地震を誘発する可能性も捨てきれません」(西川氏)
千葉県東方沖では2月29日以降、最大震度4を観測した比較的大きな地震も4回発生している。この先待ち受けるものとは――南海トラフ地震に匹敵する大地震、相模トラフ地震だ。
立命館大学環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学氏が指摘する。
「一連の群発地震の震源がさらに南東に移動した場合、相模トラフを刺激することになります。そうなればフィリピン海プレートに引きずり込まれている北米プレートが一気に跳ね上がり、相模トラフ地震が発生するわけです。これは、1923年の大正関東地震(関東大震災)発生時と同じ原理です」
相模トラフに起因する地震は、千葉県東方沖でも'87年に起きている。M6.7、最大震度5を記録したこの地震だが、その4年前に、やはりスロースリップが観測されていた。となれば、数年以内に相模トラフ地震が引き起こされてもおかしくはないというわけだ。
高橋氏はさらに最悪のケースを予測している。今回の豊後水道などの地震に起因した南海トラフ地震、そして千葉県東方沖に起因した相模トラフ地震。その2つが連動して起こる、いわば「ダブルトラフ」地震が起こる可能性だ。
ダブルトラフ地震で死者50万人以上
「相模トラフで地震が起きれば、すぐ隣の南海トラフも刺激されます。その逆も然りで、連動する可能性は非常に高いと私は見ています。その場合、地震の規模は、'60年に起きた史上最大級のチリ地震に匹敵するM9.5を記録するはずです」
これは絵空事ではない。今年の元日に甚大な被害をもたらした能登半島地震も、'20年に想定されていた30年以内の地震発生確率(震度6弱以上)はわずか0.1~3%未満に過ぎなかった。
一方、南海トラフ地震、相模トラフ地震は共に70%以上と予想されている。いかにその危険性が高いかわかるだろう。
政府の発表によれば、南海トラフ地震単体による被害として最大約32万人の死者が想定されている。しかし、ダブルトラフ地震が起きれば、その想定を大きく上回るのは必至だ、と高橋氏は言う。
「太平洋側の茨城県から沖縄県にかけての広範囲に被害が及びます。試算では建物の倒壊による死者だけでも5万人以上、津波による死者は50万人以上にのぼるでしょう」
日本を飲み込む大破局は眼前に迫っている。
「週刊現代」2024年5月11日号より
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