「それでは多数決をとります」
10人中、7人が賛成の意志を示した・・
「それでは賛成多数ということでこの提案を採用し…」
「ちょっと、まってください!」
「はい、Aさん」
「このやり方には〇〇という問題があります。この〇〇という問題が解決しないと重大な問題を引き起こすと思います」
以前の私は、Aさんのようなタイプだったと思います。
しかし、最近の私は、
「10人中7人がそれでいいというのならそれでいいじゃないか」
と思うようになってきました。年齢を重ねるうちに、大雑把な性格になってきたのかもしれません。
どんな物にも、物事にもいい点があれば悪い点もあります。
悪い点に目を向けてしまうと、先に進まないということが、ままあります。
多少問題点があっても、先に進むことのほうが重要であるということもよくあります。
「10人に意見を求めて、7人がいいと言ってくれるのならそれでいいじゃないか」
以前の私にはこういう発想はありませんでした。
若い頃は、
「やるからには完璧を目指そう」
「10人中10人がいいと言ってくれるような作品を作ろう」
とばかり考えていた時期もありました。
しかし、どんなものにもケチをつける人は必ずいます。
それに、人間は完璧でないから面白いのだと思います。完璧なことはコンピュータにまかせておけばいいのです。
誰かに揚げ足を取られたときに、そのことについて相談に乗ってくれる人が近くにいれば判断材料になってくれると思います。
相談に乗ってくれる人が「10人中の7人の部類に入る人」だったら、相談によって心が救われるでしょう。
揚げ足を取るような人は、不安な心の持ち主であり、指摘することで優越感を持ちたいのだと思います。
なので、揚げ足を取ってきたら
「この人は不安な心の持ち主なんだな」
と思うことで、冷静な心を保つことができると思います。