皆様こんにちは。

本日はウールの特性についてお話しします。

普段皆さんは意識していないかもしれませんが、
ウールは様々な特性を持ち、
そのために大昔から現在まで衣料品その他繊維製品として活躍しています。
そこで、数多くあるウールの特性の一つ、
ウールの「自己消化性」についてご紹介します。

ウールは他の繊維に比べてダントツに燃えにくい繊維です。
その理由は・・・
①公定水分率が高い
公定水分率とは「20℃65%RH(湿度の単位)の環境で繊維が有する水分率」
のことで、ウールの水分率は15%です。
植物繊維の綿は8.5%で、
化合繊のナイロンにいたってはは4.5%しかないことからみると、
ウールの水分率の高さが理解出来ると思います。
②LOI値が高い
LOI値とは限界酸素指数といって、
「素材が燃えるために必要な最低の酸素濃度」のことを言い、
この数値が高いほど難燃性(燃えにくい)の度合いが高いことを表します。
空気中には酸素が21%含まれるので、この値(LOI=21)以上だと、
空気中で燃えにくいことを示します。
ウールのLOI値は22~24%、
それに対してセルロース系(植物繊維)は18~20%、
アクリルは18~20%です。
なぜウールはLOI値が高いのかというと、
ウールは皆さんの髪の毛や他の獣毛と一緒でタンパク質からできています。
このタンパク質は窒素と硫黄からできています。
窒素と硫黄は燃える時にたくさん酸素を必要とします。
理解出来たでしょうか。

①②を読んでウールが燃えにくい素材だという事がわかると思います。
それでは実験してみましょう。
これは燃焼性試験といいます。
画像左はウール素材の毛布、右はアクリル素材の毛布です。

燃焼性試験

どうですか?
ウールはほとんど燃えていませんが、
アクリルはごっつい燃えてますよね。

この難燃性を生かして、
江戸時代は火消しの羽織(ラシャ/羅紗)にウールが使われていました。
最近では飛行機のシートとか、
機内で配られる毛布などにも使われていました。
機内で火災なんて、考えただけでも恐ろしいですよね

ここで皆さんに考えて頂きたいことは、
皆さんが服や毛布、カーペットなどを購入する時、
合成繊維でできた安い製品を買うか、
少し値は張るけれどもウール製品を買うか、
ということです。
例えばこの毛布を生まれたばかりの赤ちゃんのために買うとしたら・・・
このブログに書いてあることを知ってたら、
値段に左右されずウールの毛布を選ぶかもしれない。

それが「ワンランク上の消費者」ということかもしれませんね。