7月5日は、チェコの首都プラハ空港からスイスのジュネーブ空港を経由して最終目的地スイスのツェルマット(Zermatt)という町へ移動しました。

(ホテルからホテルまで移動時間 約11時間)


ジュネーブ空港からツェルマット(Zermatt)までは約300Km(イタリアとの国境が近い)離れており、バスで移動し、最後に12分間電車に乗って、夜にツェルマットへ到着しました。

ただし、現地は21時すぎまで明るいです(写真)


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写真:ツェルマット(Zermatt)到着(7/5夜)

後ろは登山列車の駅(7/6早朝に乗車)



ツェルマットは人口約5700人の小さなスイスの町です。

ここには、三重県津市出身で観光カリスマ、山田桂一郎さんが20年以上滞在されています。

山田桂一郎さんについて、簡単にご紹介させていただきますと、山田さんは日本エコツーリズム協会理事で、JTIC.SWISS代表をされています。
学生時代にツェルマットを訪問し、1987年からスイス、ツェルマットに在住し、現地で、日本人旅行者へ向けてインフォメーション活動を行うと共にツェルマット及びヴァレー州観光局の日本・アジア向けプロモーションを担当しています。また、日本の大学でも教鞭をとられており、日本とツェルマットを行き来されている、大変多忙な先生でもあります。


山田さんと意見交換をさせて頂き、一番印象的だったのは、観光業で重要な数字は「観光入込客数」ではなく、「宿泊者数」、「リピート率」そして、その観光地の「経済波及効果」の3つであるいうことでした。どれだけ、観光客が来ても、その観光地を素通り(ウインドーショッピングや軽食のみ)して行くのではなく、観光客の皆様に、その土地の観光資源で最大限楽しんでもらう、宿泊してもらう、そのような必然性を提供し、お金を使ってもらう工夫を考え、実行することが観光業にとって重要であるということでした。

訪問したスイスのツェルマットは、人口約5700人の小さな町ですが、その必然性が継続して考えられており、年間延べ宿泊数は203万泊で、そのうち日本人は約8万8千泊(国別第4位)となっています。これは1日平均で日本人の方が約240泊することになります。約5700人の町で日本人が約240泊(1日平均)していることを考えると、日本にとってツェルマットの人気が伺えると思います。

三重県にも素晴らしい観光資源はたくさんありますが、その資源の活用方法、観光客の皆様に対する必然性を再考することが重要ではないかと感じました。


7月6日は早朝から標高3100mの山、ゴルナーグラート(Gornergrat)に向かう登山電車(約35分)に乗車しました。


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写真:山田さんとゴルナーグラート駅(標高3089m)にて



駅に到着後、ツェルマットで観光を経営する関係者の方から、ツェルマットの歴史や観光業についてプレゼンテーションを受けました。





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さて、ゴルナーグラート駅の標高は3089mで、山の標高は3100mとなっています。つまり、3089mから3100mまでの11mは、歩いて登ることになります。


高さ11mといえば、一般的に3~4階の階段を登るレベルで容易と思っていましたが、プレゼンテーション終了後、登ってみると、標高が3000m以上と高いため、11m登るにも途中で休みながら登ることになりました。

登頂した時、天気は晴れてて絶景でしたが、雲が掛かっていて有名なマッターホルンの山頂を見ることは残念ながらできませんでした。


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写真:標高3100mのゴルナーグラート山頂

からの風景(左下がゴルナーグラート駅)



ゴルナーグラート山から下りた後には、ツェルマット観光局長から、お話をお伺いしました。ツェルマット観光予算規模は、北海道と同じ程度となっています。

観光は冬場のスキーがメインで観光売上の6割が冬場となっています。




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写真:右端が下野で質問中(観光売上について)



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写真:ツェルマット観光局長を囲んで

   (中央:青色シャツ)


最後に電気自動車工場を視察させていただきました。ツェルマットの町では1960年代から基本的に電気自動車が使用されています。制限速度が20km、道も狭いため、ツェルマットの住民の方はほとんど所有しておらず、バスやタクシー会社が電気自動車を使用しています。

視察先の会社は自動車会社というより、日本の自転車屋さんの感じ(匂い)がしました。




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~東欧出張のおわりに~


今回の東欧出張(ポーランド、チェコ、スイス)では、在ポーランド、在チェコ共和国の大使をはじめ、商工会やJETROなど、多くの皆様と意見交換をさせていただきました。


三重県と文化や風習は異なるものの、地域のことは地域で考え運営していく仕組みや考え・思いについては共通な部分や参考になることがありました。

ブログでは書ききれない部分は、後ほどご報告させていただきたいと思います。

出張中、多数の関係者の皆様にご協力を頂いたことに、心から感謝申し上げます。また、フェイスブックへコメントを頂いた方にも、感謝申し上げます。ありがとうございました。


明日(9日)月曜日は、県議会で打合せや地元での総会、そして、10日からは、また東京・東北出張となり、いつも通りのタイトなスケジュールですが、県民の皆様とともに頑張ってまいりますので、引き続き、よろしくお願い致します。