少し前の話し。



お風呂あがりの次女が

暑いと言いながらダイニングテーブルで宿題を始めた。



晩ご飯を作りながら、何の気なしに

次女の方に目をやると

左腕に何かが見えた気がした。



アームカットだった。



一瞬にして息が詰まるような感覚に陥り

なんとも言えない恐怖で鳥肌がたった。



なんで?

この子まで?

何をしようとしている?

いやだ。

こわい。



気づいたものの、長女のこともあり

何も聞けない。



こんなだから、いけないんだ。

そう思って

次女の機嫌が良さそうな時に色んな話をしながら

次女のことが心の底から大切なんだと言った。

なにか、辛いことがあるのなら言ってほしいことも。



次女はケロッとした様子だった。

〝 なにも無いよ?なんで?〟

この言葉すら、無理しているんじゃないかと思えて

どんな小さなSOSも見逃したくなかった。



〝 じゃあ、なんでそんなことするん?〟

と、アームカットのことを聞いた。



バレたか。

みたいな顔をした次女は

〝 そういうんじゃない。いや、ほんまやって〟と、腕を隠しながら必死で答えてきた。



不安をもったままそれ以上は聞かなかった。

最近の子達は

リストカットやアームカットですら

オシャレの1つとしているという。



自分の時代を思い返してみた。

〈 根性焼き〉

これにあたるのか…?



ピアスや、タトゥー。

これだってお洒落の1つであって自らを傷つける行為。



言われてみれば、その線引きには個人差があるのかもしれない。



難しい。



今、彼女は毎日楽しそうに過ごしている。

ただ、私は逆に毎日目を皿のようにして次女のことを見ている。

本人に気づかれないように。



さあ。

そろそろ晩ご飯作らないと。

今日は次女が好きなハンバーグ。

ついでに家族パトロールがんばってきます!!