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 「ウルトラマンタロウ」の第33,34話においてウルトラ兄弟が勢揃いし、人間時の姿で登場。そして、兄弟がバーベキューを楽しむ場面はとても微笑ましい。しかし、テンペラー星人が現れたとの通報があり、タロウ・光太郎は兄達に協力を頼むがゾフィー、初代マン・ハヤタ、セブン・ダンは光太郎にひとりで戦えと厳しく論する。ジャック・郷とエース・北斗は「タロウがかわいそうだ」と同情し、北斗は率先してタロウを助けようとし、郷も兄達に対し批判の言葉を浴びせる。

 タロウはテンペラー星人にかなわず敗北し、遂にウルトラ兄弟が登場。タロウはある方法でテンペラー星人を倒す。その翌週の放送ではテンペラー星人を倒した事にすっかり気をよくして今度は北斗が光太郎の態度に激怒する。郷は北斗をなだめて

光太郎に「自分の力を過信すると今に大きな怪我をするぞ」と忠告するが光太郎はそれでも改めようとしない。もう兄達の協力は必要ないとその場を後にすると北斗は「あのヤロー、ぶん殴ってやる!!」と後を追うが郷は北斗を押さえて「よせ、今のあいつに何を言っても無駄だよ」と言う。この時の郷は光太郎を良くかばっている。それは何故か?郷の行動はかつて「帰ってきたウルトラマン」の時の南隊員の存在と重なって見える。

 「帰ってきたウルトラマン」の初期の頃、新入隊員だった郷はウルトラマンジャックの能力も得ていたため、人間が見えない怪獣が見えたり、気配を感じても誰も信じてもらえず更にはミステイクも目立ち、隊の中で孤立しがちだった。そんな時いつも郷をかばっていたのが南隊員だった。恋人アキと次郎少年と翌日ハイキングに行く約束をしたが任務でニューヨーク本部に行かなければならなくった時も南隊員が郷に代わって行った程だ。郷も南隊員は尊敬する先輩だと口にしている。

 郷はそんな南隊員の印象が強かったため、いつか後輩が出来たら南隊員のような先輩になろうと考えていたに違いない。結局は後輩が出来ないまま郷はジャックとして地球を去ったが、ウルトラ兄弟でエース・北斗、タロウ・光太郎は弟でもあり、後輩でもあるため弟達を上手くまとめようとする行動が南隊員と同じ役割を果たしている。52話においてもタロウ・光太郎をよくリードしたのもうなずける。

 南隊員を演じた池田駿介氏は南隊員の印象が良かったのか「帰ってきたウルトラマン」が終了した翌年「キカイダー01(ゼロワン)」の主人公・イチロー役に抜擢された。


(おまけ)

「ウルトラマンタロウ」33,34話においてモロボシ・ダンはタロウに「いつまで我々を頼りにしてるんだ」や「言葉をつつしめ」と厳しく論している場面があるがこの辺り、

次回作「ウルトラマンレオ」のMACのダン隊長の性格が見え始めている。