私は、階段が好きだ。


あ、普段昇るのは嫌いだよ?


家とか、エレベーターなしの階段とか


マジ「怪談」だし。


でも、上を見上げる長ーい階段とか、
なんの変哲もない古びた階段を見ると、



なぜか胸がキュンと、苦しくなる。



とくに歩道橋とか、そういう類のものは
最高にいい。



こうキュンとするのね。




階段に対する怪しい性癖を持ってて、
階段の無骨なフォルムに


ハァハァ・・・

するとか、そういうのではなくて(笑)


一種のノスタルジックな感情を
抱くんだなぁ・・・。




これは昔から。





なんでだろう?

なんで階段に惹かれるんだろう?



ってよくよく考えてみたら。




あ!と思いあたった。




カラスの実の階段だ。






カラスの実の階段っていうのは、

私がずっと今でも過ごしてる地元にある
階段で。



今じゃ歩道橋も撤去され、

跡形もない。


お婆ちゃんに手を引かれ、
何段も続く歩道橋のその階段を越えて、


いわゆる当時の「繁華街」
のショッピングセンターまで

よく買い物に行ったんだ。



階段を登りきった辺りに「カラスの実」が
手に届きそうに


たわわに実っていて。



季節が巡ってくると赤い小さな実が
たくさん色づく。



まだ幼かった私は、その実をいくつか
お婆ちゃんに
落ちたものを拾ってもらって、

喜んで握り締めながら

テクテク歩いた。



手に握ったカラスの実の小さい実に


「もしかしたら食べれる?」


というよりも、


綺麗なもの、宝物を手にした感覚。




木立が風にサラサラ言う音。

夕暮れの枝葉が落とす影。

お婆ちゃんの手と私の手。

夕日がまぶしかったこと。

いつも幸せの真ん中にいたこと。



でも、もう戻れないこと。




そういう事のの全部を、この街の古びた

あちこちにある階段は


思いださせてくれる。




あぁ、そうか。



だから階段が好きなんだな。

って妙に納得した。




「カラスの実の階段」ではないけれど、


これから先、至る所でこんな階段を
見るたびに、

お婆ちゃんとの思い出を

思い出すこと。




あの頃には戻れないけれど、
きっと私が死ぬまで思い出すこと。




「階段=幸せな思い出」を繰り返し、



何度も繰り返して思い出すこと。



それが、幸せな事だって

去年、夕暮れが綺麗なある日、息子を塾へ

車で送った時に思い出した。



もう車の時代だけど。



息子も、こんな思い出を作ってくれてたら

嬉しいな。




あなたの好きなもの、
幸せだった「あの頃」を

思い出すものは何ですか

Ameba


2007年05月30日
「座・タイミング・オブ・unko(ユーエヌケイオー)」その1
テーマ:ブログ

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「座・タイミング・オブ・unko(ユーエヌケイオー)」その1




友人のみっちゃんに、彼氏が出来た。
「彼氏ができたのー!」
 嬉しそうにはしゃぐみっちゃん。

落ち着け。

凄まじく落ち着け。


あー彼氏ね?はいはい。

酢醤油で食べると美味しいよね。もしくはカラッと揚げて大根おろしと和えるとか。
死ねる。

「彼氏」っていうなんだかフレッシュな単語に縁が無さ過ぎて死ねる。私。



まぁそこは割り引いても、長年、なんかの病かってくらい男に縁のなかったみっちゃんに彼氏が出来たのは大変喜ばしい。


私はすかさずその新彼の兄弟関係・交友関係・職場関係にチェックを入れた。

もちろん私利私欲のために。

あわよくばみっちゃんの彼氏の紹介とかで、私も幸せ便乗できるかもしんない。

紹介してもらう前にみっちゃんカップルが破局しちゃったら元も子もないし。善は急げ。


「ちょっと今日はお祝いやで!私奢るし!食べろ食べろ!」
 食べさせて彼氏紹介してもらえんならいくらでも食べさせるよ、私ゃ。
私を突き動かす衝動は「便乗してまで彼氏欲しーパッショネーゼ」。


「でもな、聞いて。」
 突然みっちゃんの声のトーンが下がった。
「へ?」
「あのな、蒼にな、万が一彼が出来たとするやんか」
 何その仮定。言うに事欠いて万が一て。まぁいい許す。この際聞き逃す。


「うんうん」
「その彼がすごい狭いワンルームに暮らしてるとするやんか。そいで半同棲っぽくなった場合にな」
「うんうん」
半同棲って一体全体何語?私はそう聞きたいのをぐっとこらえた。


「あの・・・・う。ウ○コってどのタイミングでしたらいいんやろ・・・」
 みっちゃんは物憂げな視線を宙にさ迷わせながら、からからミルクティの氷をストローでかき混ぜた。てかかき混ぜんな。
私は帰りたかった。どうでもいいんだよーそんな事。

「座・タイミング・オブ・unko(ユーエヌケイオー)」なんて。

だって今の時代もっと考えることあるでしょ!オゾンとかなんとか。エコ宣言しちゃおうよー。


それでも。私がグッと耐えたのは、「あわよくば幸せ便乗彼氏紹介権」をGETしたかったから。

みっちゃんの機嫌を損ねたら全てがパーになってしまう!彼女のある意味頭がパーな相談にも聖母のごとく答えなけれぶぁ!



「そんなん・・・普通にしたらいいんちゃう?」
「できひんよ・・・ご飯一緒に食べるんもまだ恥ずかしいのに・・・」
 ご飯を一緒に食べるのも恥ずかしい・・・か。私は記憶を一切合財探ってみたけど、「ご飯を食べるのが恥ずかしい」と思った過去がなかった。
そんな繊細デリケーションな心は残念ながら持ち合わせていない。

でも、そこまではいかないにしても「座・タイミング・オブ・unko(ユーエヌケイオー)」に悩んだことは私にもあった。
ざわめく夜の喫茶店で私とみっちゃんの「座・タイミング・オブ・unko(ユーエヌケイオー)プレゼン」が幕を開けるのであった。



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