殺風景な一室に入ると、

椅子があって、

VRゴーグルがあって、

コントローラーがあって。

 

VRゴーグルを装着するとそこは別世界。

自分は大きな鳥さんの背中に乗っていて、大空を飛んでいる。

 

しばらくすると、向こう側から意地悪コウモリが飛んできて

うんこを飛ばしてくるからうまくかわそう。

ぶつかった日には、鳥さんがとべなくなってしまいます。

 

こっちも魔法の杖の先から星を飛ばしてコウモリを懲らしめよう

「うへえ」と落ちていく意地悪コウモリたち。

「ざまーみろー!」

 

目的地についたら、

今度は花の種の小袋を落としましょう。

袋が落ちた周辺はまたたく間にお花が咲き乱れます。

大地をくまなくピンク色にしたら、お家に戻ります。

鳥さんも腹ペコですから。

 

このシステムがすごいのは、

VRワールドは単なるCGではなくて、

実際に飛んでいる無人爆撃機から見た風景を

リアルタイムでファンタジー化しているところ。

お花の種の小袋は焼夷弾で、

真っ赤に燃え上がっている場所はお花畑として表示されます。

 

昔の戦争では、敵を殺した良心の呵責から

心を病んでしまう兵が多くいたそうですが、

これなら、大丈夫ですね。

 

というか、兵隊さんじゃなくて、

何も知らないゲームの上手な少年に、ゲームとしてやってもらえばいいですね。