足グネッてから一週間。

グネった日の痛みを100とすると、

65くらいにはなったかな、と。

そんなこんなの経過観察で、近所の整形外科へ。

 

落ち込みきってた先週に比べれば

少しは余裕(と言うか諦め?)が出てきた今日このごろ、

待合室を見回すと、色んな人がいる。

 

リハビリで通うおじいさんから、

部活で怪我をしたらしき女子高校生、

草野球で無理をした肥満中年、

足についたゴッツイ器具とは裏腹に、

お喋りが200%フル回転のおばさん、、、と十人十色。

共通点はどこか怪我してるってことくらい。

 

僕の隣にどっかと座ったのは、作業着の男性二人。

一人が足を怪我したばかりでもう一人が付き添い。

怪我した当人はかなり凹んでいて

相方に現場の愚痴を延々とこぼしている。

 

その隣に幼稚園児の男の子。

事情としては、お母さんが幼稚園のお迎えついでに

おばあさんのリハビリのお迎えにも来ているようで、

お母さんがおばあさんのもとに言っている間

少年は、本棚にあった「はたらくくるま」の絵本に熱中。偉い。

 

相方の愚痴にうんざりしたのか、付き添いの方のおじさんが

少年の絵本を覗き込んで話しかけた。

「このおじさん、この車で怪我したんだよ」

 

つられて覗き込むとそこには

ロードローラーの写真と説明文が。

「ろーどろーらー、おもいしゃりんで、どうろをふみかためます」

 

少年、驚いた顔で

「ええ!?すごいね!ロードローラーに踏まれたの?

 よくペッチャンコにならなかったねえ!?」

 

怪我をしてる方のおじさんに気を使って

笑いを堪えるのに必死だったが、

先に当人が笑いだしたので、こっちも少し笑った。

 

「運転席から降りる時にバランス崩してコケた」

と言う説明を受けて、今度は少年の目が輝き出す。

「おじさんロードローラー運転できるの!?」

明らかに尊敬の目線に、ガテン系おじさん二人組みがすっかり機嫌を良くして

話が弾みだす。

 

「これも乗ったことあるよ」

「えー!ゆあつブレーカーも?」

「あと、フィニッシャーもあるよな」

「アスファルトフィニッシャーも?すごいなあ!」

 

もはや素人の僕には変身ヒーロー物の必殺技にしか聞こえない。

 

「じゃあ、ポテトハーベスターは?」

「???」

「ポテトハーベスターは乗ったこと無いの?」

「、、、それはないなあ。」

「ポテトハーベスターは僕のお気に入りなんだけどなあ、この写真のやつ」

「、、、これは仕事が違うからなあ」

 

明らかにテンションが下がる少年と

「、、、ご期待に添えず申し訳ない」といった感じの二人。

 

二人のおじさんが診察室へ、

少年が帰った後で、本棚に戻された絵本を見ると

 

「ポテトハーベスター(ぽてとはーべすたー)ひろいはたけで、

 じゃがいものしゅうかくをします」

とのこと。たしかにカッコいいぞ。